GWは色々な事故も起きます。
昨日も免許取立ての居眠り運転で6人死傷という事故もありまし
た。渋滞のイライラや疲労で不注意な運転になってしまわないよ
う十分お気をつけください。
運転手自身はなかなか気づきにくいものですから、一緒に乗って
いる人が気を使ってあげるといいと思いいます。
-------- 目次 --------
■ 今日の映画
痴人の愛
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■ 今日の映画 − 痴人の愛
--cinema1959-----------
痴人の愛
Of Human Bondage
1934年,アメリカ,82分
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<キャスト&クルー>
監督 ジョン・クロムウェル
原作 サマセット・モーム
脚本 レスター・コーエン
撮影 ヘンリー・ジェラード
音楽 マックス・スタイナー
キャスト レスリー・ハワード
ベティ・デイヴィス
フランシス・ディー
ケイ・ジョンソン
レジナルド・デニー
<評価>
☆☆☆1/2(満点=5)
<プレヴュー>
パリで画家を目指していた足の悪いフィリップは才能がないと断
言され、医者を目指すためロンドンに渡る。そこで美人のウェイト
レス、ミルドレッドに出会い、彼女の夢中になるが、彼女は思わせ
ぶりなばかりでなかなか彼を相手にしようとせず…
サマセット・モームの「人間の絆」の一部を映画化。ベティ・デ
イヴィスが徹底した悪女を演じた演技が話題となり、映画の演技に
革命的な変化をもたらしたとも評された。
<レビュー>
男を利用して生き抜こうという女と、そんな女に翻弄される男、
長い小説であるサマセット・モームの「人間の絆」の中でも強烈な
印象を残す悪女ミルドレッドを見事に映画化したこの作品は、確か
に谷崎の「痴人の愛」とどこか重なるところがある。谷崎の「痴人
の愛」が書かれたのはこの作品の10年ほど前のことで、作品として
話題にもなったから、日本の配給会社がこのような邦題をつけたの
だろう。今では谷崎の「痴人の愛」も数本の映画が作られているか
らなんとも紛らわしいが、内容を表現する邦題としては優れたもの
だったという気はする。
それはともかく、この作品はやはりミルドレッドという人物像が
興味深い。ミルドレッドはフィリップの相手もしながら、中年の男
とも付き合い、最終的にはその男と結婚するといってフィリップを
振る。しかし数年後、ミルドレッドは妊娠してフィリップの前に現
れ、実はその男には妻子がいたということがわかる。フィリップは
今付き合っている女性を捨ててまでミルドレッドを救おうとするが、
ミルドレッドはまたも態度を豹変させ、フィリップにつらく当たる
のだ。
このミルドレッドの感情はいったいなんなのだろうか。彼女はフィ
リップに愛情を持っていないわけではない、というよりは彼を心底
から愛しているのだ。だからこそ、彼の人生を自分のような女のた
めに駄目にしてはいけないと思っていつも彼が自分の下を去るよう
に仕向ける。肯定的に見ればそう考えることができるのではないか。
それでも彼女は本当につらくなったときにはフィリップに頼るしか
なく、そんな自分の弱さに対する怒りをフィリップにぶつけて、結
果的にフィリップの人生も自分の人生もめちゃくちゃにしてしまう
のだ。
あるいは、否定的に見れば彼女はただ自堕落な女なのだ。常に利
用できるものは利用し、他人の人生をめちゃくちゃにしようとかま
わない。ただ自分の欲望のままに生き、フィリップの人生などまっ
たく省みていないだけだと考えることもできる。しかし、彼女の行
動を見ると、どうしてもそうではないように思えてしまう。たとえ
ば、彼女がフィリップに怒りをぶつけ、彼の部屋をめちゃくちゃに
するシーンで彼女はフィリップに送られてきた為替を燃やす。彼女
が自分のことだけ考えていたのなら、それを金に買えて自分のもの
にすることを考えるはずだが、彼女は怒りに任せてそれを燃やすの
だ。
そして、当時話題になったようにそのミルドレッドを演じたベティ・
デイヴィスの演技は確かに見事だ。高慢ちきな女、媚びるような態
度、相手を人とも思わないような行動、そんな悪女らしい悪女を見
事に演じきっている。これが革新的と考えられたのは、そのような
役柄がこれまで映画には決して登場しない役立ったからだろう。今
までは悪女といっても男を誘惑する妖婦のような存在であり、そこ
には常に妖艶さがあったのだ。しかしこのミルドレッドには妖艶さ
もない完全なる悪女である。当時、女優には役のイメージが付きま
とった。だから、誰もこのような役をやりたがらなかっただろう。
それは同じ年に撮られた『或る夜の出来事』でわがままな女を演じ
たクローデット・コルベールと同じ状況である。しかし、ベティ・
デイヴィスはその悪女の仮面の裏にある真情までを演じきり、新た
な女性像を打ち出した。そこが革命的なのだ。
この1934年という年は、こうして映画が描く人物像の幅が広がっ
た年なのかもしれない。ハリウッドの黄金時代といわれる1930年代
は、同時にスターの時代でもあったが、スターというものがサイレ
ンと時代から続くいわゆるスターのイメージ一辺倒のものから、さ
まざまな役柄を演じる演技者としてのイメージに変わりつつあった
時代なのかもしれない。スターがただ映っているだけで客を呼べる
時代は終わり、スターはスターとしての表現をしなければ演技者と
してスターであり続けられない、映画のトーキー化はそのような変
化ももたらしたのだ。
□ DVD今日の買い!
<今日の作品:痴人の愛>
























