2007年08月31日

恋するレストラン

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8月も終わりです。なんだか今年の8月は長かったような…
暑かったからか?
ここ2日くらいは涼しいのでほっと一息という感じですが、
9月もそこそこ暑いようですので、9月も長く感じるかもし
れません。

そんな暑い9月に向けて私はいまサンダルが欲しいんですね。
去年買ったクロックスはすっかりぼろぼろになり、しかも
猫も杓子も履いているので、なんだかいまさら買うのもね。
ということで、今狙っているのはこれです。

値段はクロックスの3倍ほどしますが、なんと12時間ほどはい
ていると、インソールが自分の足の形になるという優れもの。
しかも、周りの紐を引っ張ることで足全体にフィットするので、
沢登りなど本格的なアウトドアにも使えるのです。
もちろん女性用もありますこのカラーリングはいいですね。

このマイオンは、アウトドアサンダルで有名なキーンの創業者
でデザイナーのマーティン・キーンがさらにこだわった商品を
作るために立ち上げたブランドです。
キーンのほうが安い↓ですが、

デザインも、機能もマイオンのほうが上なのです。
クロッグではないのもあって、こちらのほうがオリジナルなよ
うです。




-------- 目次 --------

■ 今日の映画
 恋するレストラン

□ ヒビコレリンク

□ DVD今日の買い!

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■ 今日の映画 − 恋するレストラン


--cinema2041------------

 恋するレストラン

 Het Schnitzxelparadijs
 2005年,オランダ,82分


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<キャスト&クルー>

監督 マルティン・コールホーベン
原作 カリード・ブードゥー
脚本 マルコ・ヴァン・ゲフィン
撮影 ギド・ヴァン・ゲネプ
音楽 メルシェル・メイルマンス

キャスト ムニール・ヴァレンタイン
     マルコ・ヴァン・ゲフィン
     ヤヒーラ・ゲイール

<評価>

☆☆1/2(満点=5)


<プレヴュー>

 オランダに住むモロッコ人のノルディップは優秀な成績で高校
を卒業し、父に歯医者になるように期待されている。考える時間
が必要だと考えたノルディップは父には図書館でバイトをすると
偽ってホテルで皿洗いのバイトを始め、そこでさまざまな人と出
会う…
 オランダで大ヒットを記録したというラブ・コメディ。非常に
オーソドックスなラブコメのオランダ風というところか。


<レビュー>

 オランダを舞台にしたモロッコ系の青年の物語というだけでな
かなか日本からは想像しにくい題材なわけだが、始まってみれば
何のことはないごくオーソドックスなラブ・コメである。ただ、
モロッコ人ということが恋愛の(というよりは彼女の家族にとっ
ての)障害になりはするのだが、それはたとえば『ゲス・フー/
招かれざる恋人』のようなアメリカの人種を障害としたラブ・コ
メと似たようなものだと考えればいいし、作中でも言及されるよ
うにこれは果てしなく繰り返される「ロミオとジュリエット」の
変形のひとつなのである。
 だから、展開もすごくオーソドックスで、物語の山場、ふたり
の恋心がついに実るシーンはダンスシーンで、そこにいかにもな
音楽が大きくかかる。このあたりはあまりに鼻白くて「何じゃそ
りゃ」と思ってしまうけれど、まあラブ・コメってのはこういう
もんだ。全体を大雑把に見ればまったくそういったオーソドック
スなラブ・コメだという以外に言いようがない。

 しかし、まあこれはオランダ映画だからアメリカやフランスや
イギリスや日本や韓国のラブ・コメとはちょっと違った特色があ
るはずだ。まずひとつはいろいろな人が出てくるという点だろう。
主人公の人種が問題になるというところはさっきも書いたように
アメリカのラブ・コメでもよくあるわけだが、この作品では周囲
の人たちでもモロッコ人の仲間のほかにセルビア人が出てきたり
もする。このあたりは狭い地域に多くの国があるヨーロッパらし
い特徴で、同時に彼らに対して比較的おおらかであるというとこ
ろも(フランスやイギリスと比べた場合に)オランダらしいとも
いえる。
 まあ、後はみんなが自転車に乗っているということだろうか。
作中でセルビア人のゴランが「こんなまったいらなところはいや
だ」というように、オランダは待ったいらな国で、そのためにみ
んな自転車に乗っている。貧乏にも金持ちも自転車に乗って道に
は自転車専用レーンがあるのだ。映画には自転車専用レーンは出
てこなかったけれど、みんなで自転車に乗って(モロッコ人の同
僚は自慢げにスクーターに乗っているけれど)ディスコに行くの
だ。
 このあたりののどかでおおらかな感じがオランダっぽくてとて
もいい。それだからかはわからないが、出てくる人たちも悪役の
サンダーを含めて憎めないキャラばかりでなんとなく彼らの見方
をしたくなってくる。
 たいした作品ではないが、まあ見ても損はないという感じ。た
だ、この邦題はね。もう少しおしゃれな題名にすればもう少し売
れたと思うんだが…





□ ヒビコレリンク

 『ゲス・フー/招かれざる恋人』
  


□ DVD今日の買い!

<今日の作品:恋するレストラン>

 『恋するレストラン』
  http://tinyurl.com/2fs2cj


<今日のお勧め>

 おすすめオランダ映画

価格:¥ 3,032(定価:¥ 3,990)
おすすめ度:


価格:¥ 4,935(定価:¥ 4,935)
おすすめ度:


価格:¥ 3,990(定価:¥ 3,990)
おすすめ度:






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2007年08月29日

トランスフォーマー

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えー、今朝ネットにつなごうとしたら、つながらずプロバイダ側
のサーバ切り替えなどがあったので、その影響があったのかと思っ
たのですが、そうでもなく、いろいろ調べた末、何時間もたって
からハブだと気づきました(もっと早く気づけ!)。突然壊れた
ので、昨夜の落雷の影響かもしれません。皆さん落雷の際は電子
機器をコンセントやネットから抜いておきましょうね。
そんなこんなで、発行がやや遅れてしまいましてすみません。

さて、今日は『トランスフォーマー』です。
またまぐネット!の話ですが、掲示板のほうに読者さんから『ト
ランスフォーマー』の感想募集という話があったので、私も見る
ことにしました。
この作品は見ている人も多いと思うので、お手すきの時間にぜひ
感想を書き込んでくださいね。私も楽しみに待っております。




-------- 目次 --------

■ 今日の映画
 トランスフォーマー

□ ヒビコレリンク

□ DVD今日の買い!

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■ 今日の映画 − トランスフォーマー


--cinema2040------------

 トランスフォーマー

 Transformers
 2007年,アメリカ,144分


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<キャスト&クルー>

監督 マイケル・ベイ
原案 アレックス・カーツマン
   ロベルト・オーチー
   ジャン・ロジャース
脚本 アレックス・カーツマン
   ロベルト・オーチー
撮影 ミッチェル・アムンドセン
音楽 スティーヴ・ジャブロンスキー

キャスト シャイア・ラブーフ
     ミーガン・フォックス
     ジョシュ・デュアメル
     ジョン・ヴォイド
     ジョン・タトゥーロ
     レイチェル・テイラー

<評価>

☆1/2(満点=5)


<プレヴュー>

 中東カタールの米軍基地が謎のロボットに襲われ、基地は全滅、
機密情報がハッキングされ持ち出された。米国政府は危機を感じ、
特別チームを編成して対策を練るが、今度はエアフォース・ワン
に何者かが侵入した。一方、祖父が北極探検を成し遂げた探検家
である高校生のサムは父親に念願の車を買ってもらうが、その車
はどうも様子がおかしなものだった…
 1980年代に人気を博したアニメ「トランスフォーマー」をドリー
ムワークスとILMが実写化、しかしこれは…


<レビュー>

 「トランスフォーマー」がどんなアニメだったか覚えていなかっ
たのだが、映画がいきなりロボットによる大殺戮で始まり、その
後も次々と殺人ロボットが登場するので、「こんな話だったかな」
と首をひねった。しかし、中盤でようやくロボットの“いいもの”
も登場し、冒頭のところで言われている“good”と“evil”の意
味もわかり、「そういえばそんな話だった気がする」とも思えた。
 というわけなのだが、この映画は実際ひどい。まず、物語が安
易過ぎる。主人公がこのトランスフォーマー同士の争いに巻き込
まれるというのはわかるが、彼が政府にやすやすと信用され、国
家機密の中枢にすいすいと入っていけてしまったり、彼の肩に世
界がかかっているといわれたり、彼がヒーローになる道筋があま
りに安易過ぎるのだ。アメリカの国務長官がアンナに安易に人を
信じてしまい、自ら危機に飛び込んでいってしまうようでは、そ
れこそアメリカという国家の存亡にかかわるというものだ。
 これでは、アニメ同様、小学生程度までしか夢中にさせること
はできなかろうと思う。まあ、男の子向けと考えればがっしゃん
がっしゃんと変身するロボットは格好いいし、ロボット同士の戦
いも刺激的ではあろう。しかしあくまでそこにとどまって、大人
が入り込めるような要素はまるでない。ハリウッドにありがちな
主人公とヒロインのロマンスも80年代の安っぽいハリウッド映画
並だし、味のある脇役もいない。

 さらにたちが悪いと感じられるのは、この映画が勧善懲悪の原
理に完全に乗っているということだ。この映画ではあくまでもト
ランスフォーマー内の善と悪の対立として描かれているが、これ
が今の世界に対するアメリカの視座を暗示していることは明らか
だ。“good”が“evil”をこてんぱにやっつける。そのためには
多少の犠牲は仕方がないという発想が透けてみる。
 さっきも書いた国務長官の妙なヒロイズムもそれに寄与してい
るわけだが、私がぞっとしたのは主人公が終盤で吐く「献身なく
して、勝利なし」という言葉だ。そして、トランスフォーマーの
いいもののリーダーであるオプティマス・プライムが最終的には
わが身を犠牲にしてでも人類と地球を救おうとしているというこ
とである。これらが意味するのは“正義”のためならわが身を犠
牲にしてもいいという考え方である。それはまさに“特攻精神”
である。
 考えすぎかもしれないが、私にはこの映画は、アメリカ政府が
“evil”との戦いに国民(と同盟国の人々)を駆り立てるための
宣伝映画に見えてしまった。始まりが中東の米軍基地(に対する
奇襲攻撃)だというのも示唆的だし…

 まあ、それは考えすぎということで聞き流してもらうことにし
て、そういったことを考えず、子供向けであるということも脇に
おいてみると、この作品のいい点は人間くさいということだ。ロ
ボットは基本CGだが、その動きは妙に人間くさく、生身の人間
のワイヤーアクションを見ているようだ。そして、こねたがちり
ばめられてユーモアがあるというのもやはり人間くさくていい。
 映像面はすごいとは思うが、まずロボットの敵味方がいまいち
わかりにくく、肝心の変身場面もいまひとつという感じ。それで
も大迫力には違いなく、スクリーンで見ればその迫力に圧倒され
うことは間違いない。
 そのあたりを楽しむことができれば、大人でもまあ楽しめるの
かもしれないけれど、私はとてもとても没頭などできなかった。
こういう作品は子供に見せたくないね。




□ ヒビコレリンク

 『TOKKO -特攻-』


□ DVD今日の買い!

<今日の作品:トランスフォーマー>

 『トランスフォーマー』DVD発売時期未定


<今日のお勧め>

 アニメ版はこちら

価格:¥ 28,980(定価:¥ 31,500)
おすすめ度:


価格:¥ 2,079(定価:¥ 2,079)
おすすめ度:


価格:¥ 2,500(定価:¥ 4,179)
おすすめ度:





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2007年08月28日

ブラックブック

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月食は今日でしたm(_ _)m
昨日の夜、月を見て「月食してねぇなぁ…」と思ってしまいま
した。
今日も結局暑くなるようで、暑いと人間頭がボーっとするもの
です(言い訳)。夜の天気は北海道を除いていまいちのようで
すが、見れるといいなぁ

天体観察といえば、最近は本格的で安いものが結構あるようです。
さらに、150倍くらいのものも1万円くらいで買えるとのこと。
月食は、天体望遠鏡なしでも観察できますが、これからの秋の
夜長に星空を見るなんてのはいいかもしれませんね。

今日は『ブラックブック』です。
名作なのかどうかは判断しかねますが、今の私には非常に強く
残る映画でした。皆さんにもぜひ見て欲しいです。
まぐネット!βのほうで、感想も募集していますので、見た方は
ぜひ書き込みをお願いします。
http://magnet.mag2.com/pc/page_c_topic_detail/571



-------- 目次 --------

■ 今日の映画
 ブラックブック

□ ヒビコレリンク

□ DVD今日の買い!

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■ 今日の映画 − ブラックブック


--cinema2039------------

 ブラックブック

 Zwartboek
 2006年,オランダ=ドイツ=イギリス=ベルギー,144分


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<キャスト&クルー>

監督 ポール・ヴァーホーヴェン
原案 ジェラルド・ソエトマン
脚本 ジェラルド・ソエトマン
   ポール・ヴァーホーヴェン
撮影 カール・ウォルター・リンデンローブ
音楽 アン・ダッドリー

キャスト カリス・ファン・ハウテン
     トム・ホフマン
     セバスチャン・コッホ
     デレク・デ・リント
     ハリナ・ライン

<評価>

☆☆☆☆1/2(満点=5)


<プレヴュー>

 第2次大戦中のオランダ、ユダヤ人の女性歌手ラヘルは隠れ家
を空爆で失い、偶然助けてくれた男の家もドイツ軍に見つかって
しまう。そこにやってきたレジスタンスの男の手引きで解放され
た地区に脱出しようとするが、彼女と家族を乗せた船はドイツ軍
に見つかり、銃撃を受ける。
 『スターシップ・トゥルーパーズ』などのポール・ヴァーホー
ヴェンが故国オランダに帰って撮ったシリアスドラマ。キャスト
もオランダ人で固め、見ごたえのある上質の作品に仕上がってい
る。


<レビュー>

 人間とはあまりにも愚かな生き物である。
 私はこの短い一文を書くのにずいぶんとためらった。このよう
に書くことによって、私はその愚かさから逃れてしまうような気
がするのだ。私は今まさにこの瞬間、あなたは愚かであり、あな
たの周りにいる人々も愚かであり、あなたが愚かだと思う人も愚
かではないと思う人も愚かであり、もちろん私も愚かであるとい
うことを言っている。
 しかし、それは何も語っていない。もしみなが愚かなら、愚か
でないものなど存在せず、それはみなが愚かではないということ
になりはしないかと。
 この作品を見ながら人間が愚かであると思うということは、自
分は愚かではないという前提に立っていることに他ならない。私
は自分自身も含めて人間はみな愚かだと書いたけれど、実際は自
分も愚かなふるまいをする可能性はあるけれど、今のところは愚
かではなく、人が愚かかどうかを判断できると考えているはずな
のだ。しかし、そのこと自体が愚かだとも私は思うのだ。
 というためらいの中で私は「人間とはあまりにも愚かな生き物
である。」という一文を書いてしまった。だから、そのように書
きはしたけれど、本当にそうなのか私にはわからないのだ。
 少なくともいえることは、この作品が人間の愚かさというもの
を徹底的に描いた作品であるということだ。

 この作品は、今はイスラエルで暮らすユダヤ人のラヘルの第二
次大戦中の経験を描いた物語である。ラヘルは隠れ家を爆撃され、
逃げ延びた家もまた狙われ、レジスタンスの手引きで脱出するが
逃げる途中でドイツ軍に発見されてしまう。何とか逃げ延びたラ
ヘルはエリスと名を変えてレジスタンス運動に加わるのだけれど、
不運や裏切りが重なって運動はうまくいかない。
 人間は保身のために嘘をつき、怒りに駆られて無鉄砲な行動を
し、復讐心に駆られて残虐な行為をする。人間の愚かさがことを
より複雑で難しくし、すべての人が出口のない深みにどんどんは
まって行ってしまう。ナチも愚かだが、レジスタンスも愚かであ
り、ユダヤ人も愚かなのだ。そういうことはナチの正当化にもつ
ながりかねない違和感を伴うが、みなが愚かだったことは確かだ。
ここで語られているのは、誰しも自分自身の愚かさから逃れるこ
とはできないということなのだ。
 映画のほうは途中からは誰が裏切り者なのかという謎解き型の
サスペンスの様相を呈し、この筋運びも観客を引き込む。それが
この作品がいわゆる堅苦しい戦争ドラマとは違う点であり、さす
がはハリウッドで徹底的なエンターテインメント作品を撮ってき
たヴァーホーヴェンだというべきところだろう。
 そして、ヴァーホーヴェンと言えばエログロの悪趣味映画とい
うのもひとつの特色であり、その特技もこの映画には生かされて
いる。ここでそのエログロ手法はまさに人間の愚かさを表現する
手段として使われているのだ。エロというのは人間が愚かさを発
揮する大きな機会である。人間の愚かさの源はその多くが欲にあ
り、性欲というのは理性の対極にある欲望の最たるものなのであ
る。そしてグロとは人間の下品さの象徴であり、それは人間の愚
劣さが強く発揮される瞬間なのだ。糞尿を人に浴びせかけるとき、
その人は自分のもっとも愚かな部分を露わにしているのである。
 ヴァーホーヴェンはエロとグロを利用して、さらに人間の愚か
さを掘り下げていく。

 もちろんこの作品はユダヤ人の徹底的な被害者意識に根ざした
ものではある。しかし、ここではユダヤ人が善で他が悪であると
は言わず、ユダヤ人は正しくて他の人たちが愚かなのだとは決し
て言わない。ユダヤ人もまた人間として等しく愚かであるという
ことを描く。ここに登場するすべての人はその愚かさを見せる。
それが重要なのだ。主人公はヒーローなのではなく、ただ愚かし
い戦争を生き残ったというだけなのだ。すべての人間に愚かしさ
を発揮させる戦争、そのような戦争の姿を描くことは戦争中であ
るにもかかわらず愚かしさを逃れて美談を残した人を描くより何
十倍も「二度と戦争を起こしてはならない」という気持ちを起こ
させる。
 そして、ラストシーンも非常に印象的だ。最終的にイスラエル
に暮らすことになったラヘルだが、安住の地であるはずのそこで
も、サイレンが鳴り響き、武装した警備兵たちが臨戦態勢を取る。
ここでもまた愚かしい戦争が始まろうとしているのだ。そして、
私たちはその戦争がまだ終わっていないことを知っている。人は
またも際限なく愚かしい行動をそこでしているのだ。
 ここに登場する愚かな行動の多くは目を背けたくなるようなも
のだ。しかし、目を背けたくなるのはそこに自分の似像を見るか
らである。自分の中にも潜む愚かさがそこで発揮されていること
に対して目を背けたくなるのだ。重要なのはただ目をそむけるの
ではなく、自分がそこにいるような人間にならないよう、愚かし
さを押さえ込むことだ。そのためには自分が愚かであることをま
ず知り、そして自分が愚かしさを発揮指定しまうような状況に陥
らないように気をつけるしかない。
 なんとも頭の痛い話だ。




□ ヒビコレリンク

 『スターシップ・トゥルーパーズ』


□ DVD今日の買い!

<今日の作品:ブラックブック>

価格:¥ 3,032(定価:¥ 3,990)
おすすめ度:



<今日のお勧め>

 ヴァーホーヴェンを見直せ!

価格:¥ 3,392(定価:¥ 3,990)
おすすめ度:


価格:¥ 1,275(定価:¥ 1,500)
おすすめ度:


価格:¥ 2,080(定価:¥ 2,500)
おすすめ度:


価格:¥ 2,050(定価:¥ 2,500)
おすすめ度:




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2007年08月27日

ナミイと唄えば

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まぐネット!参加してくださいね。
掲示板に話題も出ているので、書き込みよろしくお願いします。

今日も暑いですが、暑さは今日までということで、明日以降は
涼しくなりそう。まあ、その分天気も優れないようですが、あ
まりに暑くて、夏バテ気味の体にはそれくらいのほうがいいで
しょうね。

今日は月食です。今日の夕方から、全国的に見えるということ
で、国立天文台では「皆既月食どんな色?」というキャンペー
をやっています。
夏休みの自由研究がまだ終わっていない!というお子さんも、
ただ夕涼みがしたいというお父さんも、夜空を見上げて天体
ショーを見てみてはいかがでしょう。



-------- 目次 --------

■ 今日の映画
 ナミイと唄えば

□ ヒビコレリンク

□ DVD今日の買い!

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■ 今日の映画 − ナミイと唄えば


--cinema2038------------

 ナミイと唄えば

 2006年,日本,98分

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<キャスト&クルー>

監督 本橋成一
原作 姜信子
構成 村本勝
撮影 一之瀬正史
   山田武典
   土井康一
音楽 温井亮

キャスト 新城浪
     玉川美穂子
     大田静男
     姜信子

<評価>

☆☆☆(満点=5)


<プレヴュー>

 自称沖縄最後のお座敷芸者のナミイおばぁ、石垣島で生まれ、
8歳で那覇は辻町の料亭に芸者として売られ、三味線引きとして
の人生が始まる。85歳となったおばぁは浅草木馬亭の舞台に立
ち、浪曲師玉川美穂子の語りの下、唄を唄い、人生を語る。
 『アレクセイと泉』の本橋成一が沖縄の破天荒なおばぁを主人
公にして撮った痛快ドキュメンタリー。おばぁの不思議な魅力が
全開。


<レビュー>

 おばぁが最初に登場して唄うとき、その唄はどうも調子っぱず
れに聞こえる。確かに年の割には声がよく出ているのだが、聞い
たことのある曲も「こんな曲だったかなぁ?」と首をひねるよう
な調子で唄うのだ。しかし、映画を見進めるにつれてこの調子が
なぜか魅力的に聞こえてくる。ナミイおばぁ独特の調子、それは
「うまい」というのとは違う不思議な魅力を持つ「味」なのだろ
う。
 そして、そこにはやはりおばぁの経験してきた人生が聞いてい
るのだろう。この映画はナミイおばぁの人生を語る物語であるよ
うで実は詳しく人生を語っているわけではない。子供のころに辻
町に売られた話や、叔父に買い戻されてサイパンに行った話、そ
の後さらに台湾に行った話などが語られるが、それはどれも断片
的で、そこからおばぁの人生の全貌が明らかになるわけではない。
子供たちの父親となる「お父さん」との関係もあまり明瞭ではな
いし、子供をどう育てて、そこにどんな苦労があったのか、とい
うこともわからない。
 そのおばぁの人生をきっちりと描いてみるというのもひとつの
方法だったかもしれないし、それは非常に興味深い題材だ。でも、
この作品のようにおばぁの“唄”に集中して、その唄に語らせる
というのもいい方法だと思った。あるいは、おばぁに聞いても細
かいところはわからず、物語にするのは無理だったのかもしれな
い。おばぁはいつも過去よりも未来を見ているから。
 そして、このおばぁの姿勢がなんと言ってもこの作品のいいと
ころだ。おばぁは過去に拘泥しない。子供のころに芸者に売られ、
竹の棒で殴られ、買い戻されたら戦争、戦争が終われば米軍、と
次々に厳しい環境の中で生きていたであろうおばぁがかくも明る
く生きている。“カレシ”の大田静男さんが戦中になくなった中
国人・韓国人のために碑を建てた話を聞いたところでは涙を流し
ながら「ありがとう」と言い、台湾のハンセン病患者の療養所で
は手作りのテープをみんなに配る。
 この台湾のハンセン病療養所でのシーンは印象的だ。彼女はこ
こで、いろいろな唄を唄い、軍歌や日本の同様では聞いている人々
も唱和する。台湾が日本の植民地だった時代は彼らにとって幸せ
な時代だったとは思えないが、おばぁはそんな記憶を呼び覚ます
唄さえも唄わせる。
 台湾でおばぁはかつて高砂族と呼ばれたプユマ族の人々の前で
「サヨンの鐘」を唄い、歓迎される。「サヨンの鐘」は映画にも
なった戦中の(日本にとっての)美談だが、台湾原住民は比較的
親日感情が強いというから、戦争中台湾にいたおばぁも彼らと交
流があったのかもしれない。
 とにかく、おばぁはそんな複雑な過去も唄って忘れてしまう。
そのパワーはとにかくすごい。これなら本当に百と二十歳まで唄っ
て踊ってすごせそうだ。私たちもおばぁからパワーをもらって明
るく楽しく、でも優しく生きて行きたいものだ。





□ ヒビコレリンク

 『サヨンの鐘』

 「ななふく日記」玉川奈々福(玉川美穂子)のブログ


□ DVD今日の買い!

<今日の作品:ナミイと唄えば>

価格:¥ 4,200(定価:¥ 4,200)
おすすめ度:


姜 信子
価格:¥ 2,100(定価:¥ 2,100)
おすすめ度:



<今日のお勧め>

 オキナワン・ミュージック映画

価格:¥ 3,099(定価:¥ 3,990)
おすすめ度:




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2007年08月25日

僕と未来とブエノスアイレス

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昨日スタートした「まぐネット!β」よろしくお願いします。
早速、20人くらいの人が登録してくれました。ただのサイレント
ビュワーでもいいと思うので、とりあえず登録してみてください。
閲覧、登録はこちらから。
http://magnet.mag2.com/pc/page_c_home/173

今日は『僕と未来とブエノスアイレス』、最近気になっている
アルゼンチン映画の1本。


-------- 目次 --------

■ 今日の映画
 僕と未来とブエノスアイレス

□ ヒビコレリンク

□ DVD今日の買い!

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■ 今日の映画 − 僕と未来とブエノスアイレス


--cinema2037------------

 僕と未来とブエノスアイレス

 El Abrazo Partido
 2004年,アルゼンチン=フランス=イタリア=スペイン,100分

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<キャスト&クルー>

監督 ダニエル・ブルマン
脚本 ダニエル・ブルマン
   マルセロ・ビルマヘル
撮影 ラミロ・シビータ
音楽 セサール・レールネール

キャスト ダニエル・エンドレール
     アドリアーナ・アイゼンベルグ
     ホルヘ・デリア
     セルジオ・ボリス
     シルビナ・ボスコ
     ディエゴ・コロル

<評価>

☆☆☆1/2(満点=5)


<プレヴュー>

 ブエノスアイレスあるガレリア(商店街)、アリエルは母が営
むランジェリーショップを手伝っていた。そのアリエルは同じ商
店街で働くミッテルマンと共にヨーロッパに移住しようと計画し、
祖父母の祖国ポーランドの国籍を取得することにする。
 ブエノスアイレスの少々寂れた商店街を舞台に、そこで暮らす
人々を描いた群像劇。ベネチア映画祭で審査員特別賞と男優賞を
獲得した。


<レビュー>

 いい映画というのは、その作品世界に引き込まれるということ
も重要だが、その映画自体からはみ出ていくということも重要だ
と思う。はみ出ていくとはつまり、その映画の中の世界で完結す
るのではなく、現実へとつながっていくということだ。映画を見
てカンフーを始めたなんてことでもいいし、戦争について考えた
なんてことでもいいわけだが、ただ見て終わりではなく、見たあ
とに何かが残る。それもいい映画の条件だと思う。
 この作品は見ていると退屈だけれど、映画からはみ出していく
ものはある。群像劇というのは概してそのようなものだけれども、
この作品もその例に漏れず、そこに登場する人々の人生が余韻と
して残り、われわれの現実との類似がわれわれの思考を飛躍させ
る。
 この作品はそれだけでなく、ブエノスアイレスという街につい
ても考えさせられる。決して栄えているとはいえないアーケード
商店街にはさまざまな人が暮らし、さまざまな人間関係があり、
出て行こうとする人もいれば、やってくる人もいる。細々とでは
あるにしろ何十年も続いているこの場所はまさにブエノスアイレ
スの縮図なのだろう。ここで描かれているのは主にユダヤ人コミュ
ニティだけれど、その中にもさまざまな人がいて、都市の流動性
をあらわにする。
 都市というのは流動性がなければ栄えない。ブエノスアイレス
というのは南米で1,2を争う大都市なわけだが、そこはやって
くる人も多ければ、出て行く人も多い流動的な都市なのだろう。
ニューヨークなんかもそんなイメージが強い。東京はどうかと考
えると、東京は人が入ってくるばっかりでなかなか出て行く人は
いないように思える。出て行く人といえば海外に飛び立つか、リ
タイアする人という感じで入ってくる人と比べると極端に少ない
ようにも思える。東京に閉塞感のようなものが感じられるのは、
そのようにしてして人の流れが淀んでいるからかもしれない。
 新陳代謝が活発な都市は治安は悪くなるが、新しい刺激には満
ちている。東京は世界屈指の大都市としては治安がいいが、その
分、新陳代謝は弱いのかもしれない。

 そんなことを考えながら、この商店街というのもある種の閉塞
感に覆われているのではないかとも思う。とても栄えているとは
いえない状態で数十年が過ぎ、人もあまり変わらない。アリエル
のような若者がそこから出て行こうと考えるのはある種必然的な
結果だろう。しかし、アリエルの兄ジョセフが隣の商店街と競走
をやると言い出し、古参の店主のひとりオズワルドが店を売ると
決めて、商店街には少し動きが生まれる。アリエルがポーランド
にいこうと考えて動き始めたことも、祖母をはじめとした家族に
変化を生む。
 この作品は群像劇であり、家族を描いたヒューマンドラマであ
るわけだが、同時に都市や町というものの本質もついているよう
な気がする。人間を描くとき、その人が暮らしている場所を抜き
にして描くことはできない。ただ滞留している場所ではドラマは
生まれない。だからドラマは新しく移り住んだ場所や、新たに人
がやってきたという状況や、あるいは移動し続けるロードムービー
という形から生まれる。この作品の場合は主人公が自らその動き
を生み出そうとするところから生まれる。
 退屈な群像劇のようでありながら、この作品はその世界からは
み出し、都市とドラマについて考えさせる。面白いと絶賛するよ
うな映画ではないが、いい映画だ。

 

 

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