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沖縄から帰ってきました。
当初の予定では島に長期滞在というつもりだったのですが、台風の
余波で船が出ず、那覇に2日足止め、あまりにやることがなかった
ので、映画まで見に行ってしまいました。
映画館は桜坂劇場という沖縄唯一のミニシアター。なかなかいい作
品をやっています。ニーズの多様化に伴って地方(の中心都市)の
映画環境というのは近年飛躍的に向上していますね。
29日からは『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』、10月にはアフリ
カ映画特集、11月には『ミリキタニの猫』などをやるようなので、
沖縄にお住まいの方はぜひ劇場に足をお運びください。
というわけで見た作品はカウリスマキの『街のあかり』です。
沖縄といえば、トロピカルフルーツが魅力のひとつですが、今の旬
はドラゴンフルーツでした。
「ドラゴンフルーツって何じゃ?」と思う方もいるかもしれません
が、こんなんです。
赤と白とあって赤のほうが甘いと言われて人気がありますが、私は
さっぱりとした白のほうが好きでした。
皆さんもお試しあれ。
こちらは白のみ送料無料
-------- 目次 --------
■ 今日の映画
街のあかり
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■ 今日の映画 − 街のあかり
--cinema2056------------
街のあかり
Laitakaupungin Valot
2006年,フィンランド=ドイツ=フランス,78分
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<キャスト&クルー>
監督 アキ・カウリスマキ
脚本 アキ・カウリスマキ
撮影 ティモ・サルミネン
音楽 メルローズ
キャスト ヤフネ・フーティアイネン
マリア・ヤンヴェンヘルミ
マリア・ヘイスカネン
イルッカ・コイヴラ
カティ・オウティネン
<評価>
☆☆1/2(満点=5)
<プレヴュー>
警備会社に勤めるコイスティネンは同僚ともあまり付き合わず、
孤独な生活を送っていた。そんな彼がコーヒーを飲んでいると、ミ
ルヤという美女が話しかけてくる。彼女に夢中になったコイティネ
ンはデートを重ね、自分の仕事場も見せるが、彼女は実は強盗グルー
プの差し金だった…
アキ・カウリスマキが『浮き雲』『過去のない男』に続く“敗者
三部作”の第3作と位置づけたドラマ。いつも通りの淡々とした雰
囲気で物語は進む。
<レビュー>
重く雲が垂れ込めた灰色の空の下で展開されるアキ・カウリスマ
キの物語はいつものように暗く孤独である。主人公は警備会社に勤
めながら上司とも同僚ともうまくやっていくことができない不器用
な男。しかし、彼は警備員で終わるつもりはなく、いつか大物になっ
てやろうという意気込みも持つ。もちろん女性との出会いもなく、
触れ合う女性といえば屋台でソーセージを売るアイラくらい。アイ
ラのほうはコイスティネンに好意を持っているようだが、彼のほう
は興味を示さない。
そんな彼がひとりの美女と知り合い、彼女に惚れてしまい、見事
にはめられて…と続くわけだが、私はどうもこの物語には違和感が
ある。それは、この作品が“敗者3部作”の1作、しかも完結編に
位置づけられていながら、他の2作品とは大きく異なるように見え
るからだ。その最大の理由は、この主人公のコイスティネンに「野
望」があることだ。前2作の主人公達はどこかで自分が敗者である
ことに甘んじ、それを多少なりとも愛していた。しかしコイスティ
ネンは自分の敗者としての境遇を恥じ、そこから抜け出すために、
(効果は眉唾とはいえ)起業セミナーにまで通うのだ。
カウリスマキの作品の登場する人々は敗者であるけれど、負ける
が勝ちとでも言うような敗者の美学があり、それが魅力だった。勝
ち負けという価値基準を導入しながら、敗者の肩を持つそのあり方
が魅力的だった。しかし、この作品は敗者から勝者にのし上がろう
とする主人公が決してそれには成功しないという物語である。最後
まで彼は希望は捨てないというが、その先に希望がないことは明ら
かだ。彼が救われる道は敗者であることを甘んじ、敗者であるがゆ
えに勝つ道を探ることにしかないということは最初から最後までずっ
と明らかな事実としてある。
まあ、それが結論と言われればそれまでだが、そのことを言うた
めにこの作品というのは3部作を1本としてみたときには意味があ
るが、1本の映画としてはどうだろうかと思う。
カウリスマキ作品の例に漏れず、よくわからないけれどおかしい
というユーモアもあり、つまらない作品ではないのだけれど、どう
も腑に落ちないところがある。マフィア(?)のボスがポーカーを
している後ろでなぜか掃除機をかけているミルヤとそのボスの関係
とか、コイスティネンがミルヤを家に招いたときのぎこちなさとか、
そのあたりのおかしな雰囲気がもっとあればもっと何かが湧き出て
きたような気もするが、少々退屈してしまう部分もあった。
この作品はチャップリンの『街の灯』へのオマージュであるとい
う。物語の展開はまったく違うが、敗者が敗者へ手を差し伸べると
いう構造(『街の灯』とは逆に主人公が手を差し伸べられる側とい
うことになるが)は共通していると思う。しかし、この作品ではそ
のことが前面に押し出されることはない。エゴが強い主人公の存在
感がアイラの「思いやり」を背景に押しやってしまっているのだ。
『街の灯』でのチャップリンの献身はそれでひとつのドラマとなり、
物語の中心をなしたが、この作品ではそうはならなかった。
敢えて深読みをするならば、それは時代の変化の賜物であり、
チャップリンの時代のように敗者が敗者に手を差し伸べたとしても
それで救われることはないということをこの作品は示しているのか
もしれない。それを絶望と取るか、まったく別の考え方への契機と
取るかは人しだいだが、とりあえずそこに短絡的な希望はない。
□ ヒビコレリンク
『浮き雲』
『過去のない男』
□ DVD今日の買い!
<今日の作品:街のあかり>
『街のあかり』のDVD発売時期は未定です。
<今日のお勧め>
カウリスマキ作品はDVDが超プレミアで買えません。
これだけは普通の値段






