2007年10月04日

大冒険

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10月1日は都民の日でしたが、コーヒーの日でもあったそうです。
なぜそんなことをいまさら知ったかといえば、ネットでコーヒー
でも買うかと調べていたところで、福袋を見つけたからでした。

コーヒー400gに電動ミルで送料込み2222円です。
コーヒーはやっぱり引き立てがおいしいからね…
でも、この福袋のようなプロペラ式は結構挽きむらがでるので、
できればこういうタイプのほうが欲しいんだよね、高いけど…

コーヒー豆も値上がりしているし、おいしいコーヒーを飲むの
にもお金がかかります。ささやかな楽しみなのにね。スターバッ
クスも値上げするとか。



-------- 目次 --------

■ 今日の映画
 大冒険

□ ヒビコレリンク

□ DVD今日の買い!

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■ 今日の映画 − 大冒険


--cinema2064------------

 大冒険

 1965年,日本,106分

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<キャスト&クルー>

監督 古澤憲吾
脚本 笠原良三
   田波靖男
撮影 飯村正
   小泉福造
音楽 広瀬健次郎
   萩原哲晶

キャスト 植木等
     谷啓
     ハナ肇
     犬塚弘
     石橋エータロー
     団令子
     越路吹雪
     桜井センリ
     安田伸
     森繁久彌
     ザ・ピーナッツ
     由利徹

<評価>

☆☆☆1/2(満点=5)


<プレヴュー>

 世界中で高度な偽札が見つかる中、日本でもついに偽札が見つか
り、警察が秘密裏に操作をはじめた。一方、週刊誌記者の植松は隣
に住む谷井の発明で大もうけしようともくろみ、総天然色複写機が
ついに完成、それでお札を複製したふたりは偽札犯と間違われ…
 クレージーキャッツ結成10周年記念映画として製作された大スケー
ルの娯楽アクションコメディ。クレージーキャッツの笑いとアクショ
ンに円谷英二の特撮が合わさってこの時代としては破格の大スペク
タクル映画になっている。



<レビュー>

 クレージーキャッツがスクリーンで活躍するのは60年代に入って
からだが、クレージーキャッツ(正式には「ハナ肇とクレージー
キャッツ」)が結成されたのは1956年で、ハナ肇や犬塚弘はそれ以
前から前身である「キューバンキャッツ」で活動していた(萩原哲
晶もそのメンバーの一人であったが、クレージー結成時に作曲に専
念するために脱退、クレージーのほとんどすべての曲を作曲してい
る)。しかも、クレージーの“顔”である植木等が参加したのは57
年ということもあり、いったい何をもって10周年というのかはよく
わからないのだが、まあともかくおめでたいということで東宝とし
てはかなり力の入った作品になっている。
 もちろん、基本的にはいつものクレージーものと変わらない。C
調男の植木等が主役で、ヒロインには団令子、そこにハナ肇と谷啓
が絡んできてドタバタが展開されるという感じ。ただいつもとちょっ
と違うのは悪役に越路吹雪を起用し、クレージーのほかのメンバー
の活躍場面が多いというところ。さらにザ・ピーナッツや森繁久彌
もゲスト出演して盛り上げる。クレージーと森繁といえば当事の東
宝喜劇の2枚看板、ゲスト的なものとはいえこの2者がそろって出
演するというのは珍しい。
 そして、クレージー映画としてこの作品が面白いのはなんと言っ
ても越路吹雪の存在だ。多くのクレージー作品は植木等が突出して、
他はみんな脇役という感じになるのが常だ。この作品でももちろん
もっとも存在感があるのは植木等だが、越路吹雪の冷たさが植木等
の底抜けの明るさと見事な対比になってそこにいい緊張感が生まれ
ている。偉大なるマンネリも続けば飽きるもので、そこにこういっ
た緊張感が加わると作品がぐっとしまる。越路吹雪は役者としては
それほど多くの作品に出ているわけではないが、出れば存在感を示
した。もちろん本職は歌手なのだが、もっといろいろな作品に出て
欲しかったと思う。
 クレージーキャッツでは谷啓と犬塚弘が存在感を見せている。谷
啓は今回は歌のシーンまであるし、いつもに増して活躍し、さらに
いつもはちらりとしか出てこない犬塚弘もハナ肇よりもいい役者で
あることを示しているように見える。このふたりは今も存命で共に
役者として活躍しているわけだから、当たり前なのかもしれないが、
犬塚弘の活躍場面はもっとあってもよかったと思う。

 今から見ると、なんと言っても目を引くのは円谷英二の特撮であ
る。記録映像をはさむなど無理があると言わざるを得ない部分もか
なりあるが、ミニチュアを作った特撮や、爆破シーンなどの迫力は
やはりすごい。これまでのクレージー映画にはなかった緊張感がこ
こでも生まれている。円谷英二は1954年の『ゴジラ』で名声て、63
年にはすでに円谷プロを設立、66年には『ウルトラQ』『ウルトラ
マン』の放映が始まる。この作品を作った65年はまさに円谷英二と
円谷プロに勢いがあった時代であり、多少の無理はあっても映像に
迫力があるのもうなずける。
 クレージーキャッツ結成10周年作品は、クレージーキャッツ以外
の力によっていつものクレージー作品を上回るできの作品になった
という印象だ。この後、クレージーキャッツはまたもとの作品作り
に戻るわけだが、偉大なるマンネリもたまにはスパイスが欲しいと
いうことだ。





□ ヒビコレリンク

 『ゴジラ』
  


□ DVD今日の買い!

<今日の作品:大冒険>

価格:¥ 4,725(定価:¥ 4,725)
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<今日のお勧め>

 これで最後だ!クレージーキャッツ・ボックス特集


価格:¥ 15,120(定価:¥ 16,800)
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2007年10月03日

パンズ・ラビリンス

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ずいぶん前に、ここでも書いたと思うのですが、「世界が5次元で
あると実証された」のです。
何のことやら、というのが多くの人の意見でしょうが、SF好きで
以前から5次元やら6次元やらについて考えている私としてはそれ
は放って置けないわけで、先日その本「ワープする宇宙―5次元時
空の謎を解く」を買いました。まだ途中までしか読んでいませんが、
理論物理学の本というよりは科学読み物という感じで面白いです。
まあ、原子とか、クオークといった科学用語くらいは知っていない
と厳しいですが、それさえ知っていれば“次元”という概念の基本
や理論物理学の流れがわかりやすく解説されていて知的好奇心を刺
激されます。たとえ話や図を使って具体的に知覚できる形で解説し
ているのもいいところです。
興味のある方はぜひどうぞ
リサ・ランドール
価格:¥ 3,045(定価:¥ 3,045)
おすすめ度:



-------- 目次 --------

■ 今日の映画
 パンズ・ラビリンス

□ ヒビコレリンク

□ DVD今日の買い!

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■ 今日の映画 − パンズ・ラビリンス


--cinema2063------------

 パンズ・ラビリンス

 El Laberinto del Fauno
 2006年,メキシコ=スペイン=アメリカ,119分


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<キャスト&クルー>

監督 ギレルモ・デル・トロ
脚本 ギレルモ・デル・トロ
撮影 ギレルモ・ナヴァロ
音楽 ハビエル・ナバレテ

キャスト イバナ・バケロ
     セルジ・ロペス
     マルベル・ベルドゥ
     ダグ・ジョーンズ
     アリアドナ・ヒル

<評価>

☆☆☆1/2(満点=5)


<プレヴュー>

 1944年スペイン、内戦で父を亡くしたオフェリアは身重の母と再
婚相手のビダル大尉がゲリラとの構想の根拠地としている山間部の
屋敷へと引っ越す。その夜、オフェリアは昆虫の姿をした妖精に導
かれて迷宮の奥へと進み、そこで彼女は自分が魔法の国の王女の生
まれ変わりだと告げられる…
 『デビルズ・バックボーン』のギレルモ・デル・トロが監督した
ゴシック・ファンタジー・ホラー。ファンタジーとは言えども、グ
ロテスクで、深い作品。


<レビュー>

 主人公はおとぎ話の世界にあこがれる女の子だが、時代は第2次
大戦末期、ドイツ、イタリアの支援を受けたフランコが内戦に勝利
したことで混迷を極めるスペインが舞台とあって、単純なファンタ
ジーとはなりえない。しかも主人公のオフェリアは父を内戦で亡く
し、母の再婚相手であるビダル大尉の下で暮らすことになり、その
ビダル大尉なる人物が冷酷無比の冷血漢と来る。頼るべき母も臨月
で旅した影響で対象を崩し、おとぎ話の世界に逃げ込もうとする娘
に「魔法など存在しない」と言い聞かせる。
 そのような状況の中で少女が緑色の体をした少し気持ち悪い妖精
に導かれて迷い込んだおとぎの国には山羊の化け物のような恐ろし
い姿をした“パン”という守護神がいて、彼女が魔法の国の王女に
戻るための試練を与える。
 このあたりまでは、宮崎アニメの実写版という感じもある。宮崎
アニメというと「かわいい」印象が強いが、じつはそこにはグロテ
スクなものも結構含まれている。『風の谷のナウシカ』にも『千と
千尋の神隠し』にもグロテスクなクリーチャーが登場するが、ソフ
トな画風によってそのグロテスクさが薄められているというだけな
のだ。この作品の場合はそのグロテスクなクリーチャーをリアルに
実写化することで気味の悪さが目立ってしまっているわけだけれど、
グロテスクなファンタジーという点では宮崎アニメと通底する部分
があると思う。
 私はこの世界観は結構好きだ。宮崎アニメでも、のどかなものよ
りもどこかグロテスクだったり、辛らつだったりするものが好きだ
けれど、ファンタジーというのはただ幻想を垂れ流すだけでなく、
どこかでグロテスクであったり、現実への批判を込めてあったりす
るほうが面白いと思う。その意味でこの作品は面白く、大人の鑑賞
にも堪える作品だと思う。

 大人のためというわけではないと思うが、これはすべてが少女の
空想であったと片付けることも可能な物語だ。おとぎの国を見たの
は少女だけだし、最後にはパンがビダル大尉の目には見えないとい
うことも明らかになる。頼るものもいない厳しい生活の中で、少女
が空想に逃げ道を見出し、自分が魔法の国の王女の生まれ変わりと
信じることで現実から逃避する。それが空想ではないということを
括弧にするために、彼女は無意識にドレスを汚さざるを得ない状況
を作ったりして行く。
 しかし、それがすなわちこの魔法の国が存在しないということを
意味するわけではない。この魔法の国はオフェリアの頭の中には確
かに存在したのである。それは彼女の空想の産物であるということ
もできるのかもしれないが、あるいは何かが彼女に働きかけたと考
えることもできる。多くの人の目からは隠されたものが彼女の前に
だけ現れた、そう考えることも不可能ではない。
 その証拠に終盤、オフェリアは閉じ込められた部屋から見事に抜
け出す。その場面は映されていないが、彼女が魔法によって部屋か
ら抜け出したのではないかと考えられるように物語は構成されてい
る。目に見えない世界とこの世界がどこかで接合しているとして、
それがオフェリアという少女だったと考えることもできるのだ。
 そう考えると、この作品はSFに近いのかもしれない。そもそも
SFとファンタジーとは“空想”という部分で共通点があるものだ
し、この作品の雰囲気はSF映画の奇才クローネンバーグを髣髴と
させるものもある。また、ギレルモ・デル・トロはSF作品も手が
けてもいる。文学に目を向けてもSFとファンタジーを両方手がけ
る作家もいるし、SFに基盤を置いたファンタジーというのは単な
る空想を描いたもの養鯉も面白いことが多い。
 ファンタジーではあるけれど、小さい子供が見たら泣いてしまい
そうな映画、それは大人の空想力を高めるファンタジーとSFの間
にある作品のようだ。




□ ヒビコレリンク

 『風の谷のナウシカ』

 『千と千尋の神隠し』




□ DVD今日の買い!

<今日の作品:パンズ・ラビリンス>

 『パンズ・ラビリンス』のDVD発売は未定です。


<今日のお勧め>

 ギレルモ・デル・トロ監督作品

価格:¥ 4,350(定価:¥ 4,935)
おすすめ度:


価格:¥ 1,330(定価:¥ 1,481)
おすすめ度:

 
価格:¥ 3,990(定価:¥ 3,990)
おすすめ度:




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2007年10月02日

乱気流/グランド・コントロール

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-------- 目次 --------

■ 今日の映画
 乱気流/グランド・コントロール

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□ DVD今日の買い!

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■ 今日の映画 − 乱気流/グランド・コントロール


--cinema2062-----------

 乱気流/グランド・コントロール

 Ground Control
 1998年,アメリカ,97分


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<キャスト&クルー>

監督 リチャード・ハワード
原案 タラート・チャプタン
   ロバート・モアランド
脚本 マーク・シェパード
   ロバート・モアランド
撮影 ヘナー・ホフマン
音楽 ランディ・ミラー

キャスト キーファー・サザーランド
     ケリー・マクギリス
     ロバート・ショーン・レナード
     クリスティン・スワンソン
     マイケル・グロス
     ブルース・マッギル

<評価>

☆☆☆(満点=5)


<プレヴュー>

 航空管制官のジャック・ハリスは自分が管制していた航空機が事
故を起こしたことにショックを受け管制官を辞め、航空管制ゲーム
の開発に携わっていた。そこに元同僚のTCが訪れ、大晦日の一日
だけ応援来てくれと頼む。折れて応援に行ったジャックだったが、
事故のフラッシュバックに襲われ、さらに嵐が迫ってきていた…
 キーファー・サザーランド主演の航空パニック映画。B級映画と
いう感じだが、なかなかうまく作られていてそれなりに楽しめる。



<レビュー>

 航空管制官の映画といわれて思い出すのは、ジョン・キューザッ
クとビリー・ボブ・ソーントンが出ていた『狂っちゃいないぜ』だ。
この作品もぎりぎりの精神状態で管制を行う管制官を描いたもので、
二つの作品はかなり似ていると思う。この『乱気流』が1998年で、
『狂っちゃいないぜ』が1999年だから、航空管制官者が流行だった
のだろうか。それ以降はあまり作られたという話を聞かないのは、
やはりアクションなんかを挟む余地もなく、物語の展開にそれほど
バリエーションを生むこともできない地味さからだろう。
 でも、私は結構こういう精神的なサスペンスというのは好きだ。
しかも、航空管制の画面というのは黒くて升目がつけられた円を緑
色の点が移動するだけというきわめてシンプルな映像である。この
シンプルなところからサスペンスが生まれるというのは想像力を刺
激されていい。
 この作品では、出世主義で部下のことを考えないチーフ、とんで
もない日に初日を迎えてしまった新人、自信満々の若手、頼もしい
修理屋のおっちゃんとさまざまなキャラクターを用意して、航空管
制という地味な題材にさまざまなドラマが盛り込まれるように工夫
されている。そのどれもがステレオタイプといわれればそうなのだ
が、ステレオタイプというのはやはりそれなりの魅力があり、その
組み合わせによってはそれなりに面白い物語になるのだということ
をこの映画は示す。展開もオーソドックスで、あった驚くどんでん
返し問うようなものはないが、このような予定調和の安心できる展
開というのも悪くないなと思った。
 最近のハリウッドのサスペンス大作はといえば、どう観客をだま
すか、どこで予想もつかない展開を作るかということに終始して、
物語や登場人物(主に脇役)に面白みがなくなってしまっているこ
とが多い。そんな手の込んだことをしなくても、お金のかかる凝っ
たCGを使わなくても、しっかりと作れば有名な役者がほとんど出
ていなくてもそれなりに面白いものを作ることはできる。この映画
はそのことを証明している。
 それにしても、この映画に出てくるのは管制塔と飛行機の中とあ
とはせいぜいジャックのアパートくらいのもので、セットにもまっ
たくお金がかかっていないし、キーファー・サザーランド以外ははっ
きりいって一流といえる役者ではない(キーファー・サザーランド
もこの頃はぱっとしていなかったし)。TCを演じたブルース・マッ
ギルは本当にあちこちで見る役者だけれど、ほとんど注目すること
はなかったが、この作品ではなかなかの存在感を見せている。
 アメリカにはこういう作品が本当にたくさん埋もれている。それ
をわざわざ探し出そうという気にはならないが、何とはなしに見た
作品がちょっと面白いと、少しうれしくなるものだ。そんな作品。



□ ヒビコレリンク

 『狂っちゃいないぜ』




□ DVD今日の買い!

<今日の作品:乱気流/グランド・コントロール>

価格:(定価:¥ 3,990)
おすすめ度:



<今日のお勧め>

 関係ないけど『乱気流』という別のシリーズがあります。

価格:¥ 1,989(定価:¥ 2,500)
おすすめ度:


価格:(定価:¥ 5,040)
おすすめ度:






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2007年10月01日

サンキュー・スモーキング

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10月です。
今日は都民の日でもあります。まあ、あまり関係ありませんが、
都立の美術館とか動物園がただになりますので、行って行ってみても
いいかもしれません。
もちろん映画の日でもあります。
『ミリキタニの猫』でも見に行ってください。



-------- 目次 --------

■ 今日の映画
 サンキュー・スモーキング

□ ヒビコレリンク

□ DVD今日の買い!

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■ 今日の映画 −サンキュー・スモーキング


--cinema2061------------

 サンキュー・スモーキング

 Thank You For Smoking
 2006年,アメリカ,93分


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<キャスト&クルー>

監督 ジェイソン・ライトマン
原作 クリストファー・バックリー
脚本 ジェイソン・ライトマン
撮影 ジェームズ・ウィテカー
音楽 ロルフ・ケント

キャスト アーロン・エッカート
     キャメロン・ブライト
     マリア・ベロ
     デヴィッド・コークナー
     ロブ・ロウ
     ケイティ・ホームズ
     ウィリアム・H・メイシー

<評価>

☆☆☆1/2(満点=5)


<プレヴュー>

 タバコ業界のロビイストであるニック・ネイラーはトークショー
で保健福祉省の官僚をやり込め、今度はタバコのイメージアップ
のため、ハリウッド映画の中でスターにタバコを吸わせようとハ
リウッドに飛ぶことに。その度に彼は息子を連れて行くことにす
るが…
 タバコが徹底的に悪者に追い込まれる前の90年代半ばを舞台に、
タバコ業界のために働くロビイストを描いたコメディ・ドラマ。
タバコ云々よりも、ロビイストというなかなか注目を浴びない人
物に焦点を当てたところが面白い。



<レビュー>

 この作品は題名こそ『サンキュー・スモーキング』とされてい
るが、喫煙を奨励する映画でもなければ、そもそもタバコについ
ての映画でもない。この映画はタバコという未曾有のトピックを
めぐって持論を主張しあう二つの勢力の攻防を描いた物語だ。
 主人公のニック・ネイラーはタバコ会社が設立したタバコ研究
アカデミーの広報部長、つまりタバコ業界のロビイストである。
ロビイストとは圧力団体のスポークスマンで、基本的には政治家
との交渉を任とし、あまり表舞台には出てこない。しかし、世論
形成のためにマスコミに登場することもあり、ニック・ネイラー
のような人物が実際にいたとしても不思議はない。しかし、やは
りロビイストというのは一般の人の目にはあまり触れない人物だ
し、日本ではそもそもロビイストはいない(それに類する活動を
している人はいるけれど、明確にロビイストといえる活動は存在
していない)ので、なじみのない存在だ。
 その存在を映画にしたというところがこの作品の一番面白いと
ころだ。しかも、そのロビイストというのは話術を生かして相手
や聴衆を煙に巻き、自分の有利なように物事を進める人物。詐欺
師とまでは言わないけれど、悪さと魅力を兼ね備えた存在なのだ。
この作品は実情はどろどろしているであろうロビイストの活動を
コメディ・タッチで描くことで非常に面白いものにしている。ロ
ビイストを主人公にし、その主張の内容に賛同するかどうかを問
題にしないことで、観客がタバコ業界のために働くニック・ネイ
ラーに対して拒否反応を起こさないように工夫し、観客が主人公
にある程度の共感を持って映画を見ることができるようにしてい
る。
 彼が父親として悩みながら息子と接しているというのもそのた
めにはいいサブプロットだ。実際こんなこまっしゃくれたガキが
いたらむかついてしょうがないだろうけれど、この親にしてこの
子ありというのがなんだか納得できてしまって、受け入れられて
しまう。
 そう考えると、この映画自体も情報操作というかある種の“話
術”ということができるのかもしれない。実際の生活でこのニッ
ク・ネイラー見たいな男に出会ったら反発してしまうのだろうけ
れど、この映画の語り方で彼に接するとついつい共感してしまっ
たりする。見終わって振り返ってみると、やっぱりいけ好かない
やつなのだが…

 ロビイストを主人公としているこの映画が描こうとしているの
は、まずディベート社会であるアメリカについてだろう。アメリ
カの人々は“議論”によって物事を決める。そこには情報操作が
入り込み、人々の意見は操作される。しかし、議論とは複数の意
見をすり合わせるものであり、そこにはさまざまな技術がある。
その中身ではなく技術によって優劣が決まるというのは腑に落ち
なくもあるが、議論というのは昔からそういうものだ。この作品
はそれの可否もやはりおいておきながら、アメリカ社会の実情を
描き出しているのだ。最終的には「自分で決める」のだとニック
は言うけれど、「自分で決める」ための情報をいかに得るのか、
という部分が難しい。そのことをこの作品は指摘しているのだろ
う。
 そして、最後にもうひとつのメッセージがひっそりと出てくる。
それはウィリアム・H・メイシー演じるタバコ反対の上院議員が
過去の映画作品のタバコをCGで別のものに入れ替えようという
活動についてしゃべっているシーンだ。このシーンはさらりと流
されるが、これは実際にあったことで、そのナンセンスさを通じ
て何でも規制し制限しようという映画業界に警鐘を鳴らしたのだ
ろう。

 監督はジェイソン・ライトマンは『ゴーストバスターズ』など
を監督したアイヴァン・ライトマンの息子らしい。自分も父親と
同じ道を歩んだから、この親子の物語に共感したのだろうか。
 私は彼のコメディ・センスは結構いいと思う。序盤で出てきた
“タバコ・ワン”にはうっかり笑ってしまった。新作もまもなく
全米公開されるらしいので、それにも期待したい。





□ ヒビコレリンク

 『ゴーストバスターズ』



□ DVD今日の買い!

<今日の作品:サンキュー・スモーキング>

価格:¥ 3,511(定価:¥ 3,990)
おすすめ度:



<今日のお勧め>

 “スモーキン”/“シガレッツ”映画

価格:¥ 2,300(定価:¥ 2,500)
おすすめ度:


価格:¥ 2,882(定価:¥ 3,800)
おすすめ度:


価格:¥ 1,780(定価:¥ 1,980)
おすすめ度:


価格:¥ 3,990(定価:¥ 3,990)
おすすめ度:






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