2007年10月12日

キングダム/見えざる敵

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ホームページをマイナーチェンジしてみました。
映画史などをアップしたり、来週は東京国際映画祭の特集をしよ
うと思っていたりするので、少しいじったという感じです。
広告も載っていたりしますが、興味があったらクリックして、お
買い求めください。私の映画代の足しになります。
アドレスはいつもどおりです。
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なぜ、東京国際映画祭かといえば、プレス上映を見れるというこ
とになったので、こら見てやろうという感じだからです。首都圏
以外の方はなかなか見には来れないと思いますが、東京国際映画
祭の上映作品はすでに配給が決まっているものも多いので、公開
されたときのご参考にということで。
後は映画祭に合わせて上京!というのもいいかもしれませんよ。
秋は映画祭の季節、これからもいろいろあります。

さて、今日は明日から公開の『キングダム/見えざる敵』です。
試写会が全米公開より前ということで録画機材のチェックがすご
かったです。まあ当然もうネットには流れていると思いますが…



-------- 目次 --------

■ 今日の映画
 キングダム/見えざる敵

□ ヒビコレリンク

□ DVD今日の買い!

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■ 今日の映画 − キングダム/見えざる敵


--cinema2069------------

 キングダム/見えざる敵

 The Kingdom
 2007年,アメリカ,110分


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<キャスト&クルー>

監督 ピーター・バーグ
脚本 マシュー・マイケル・カーナハン
撮影 マウロ・フィオーレ
音楽 ダニー・エルフマン

キャスト ジェイミー・フォックス
     クリス・クーパー
     ジェニファー・ガーナー
     ジェイソン・ベイトマン

<評価>

☆1/2(満点=5)


<プレヴュー>

 サウジアラビア、リアド、外国人居住区でソフトボールの試合が
行われていた昼下がり、警官の扮装をしたふたりの男が機関銃を乱
射、さらに爆発が起こり300人以上が犠牲となった。そこに親友の
フランが含まれていたことを知ったFBI特別捜査官のフルーリー
は現地に行こうとするが、国防省は外交上の理由から首を縦に振ら
ない。痺れを切らしたフルーリーは在米サウジアラビア大使と直接
交渉に向かう…
 『コラテラル』のピーター・バーグが1996年に実際にサウジアラ
ビアで起きたホバル・タワー爆発事件をヒントに「テロとの戦い」
の意味を問うた作品。



<レビュー>

 今ホットなイラク戦争の背景のひとつといえるサウジアラビアと
の関係を題材にした映画だが、実際見てみると社会派というよりは
単純なアクション映画だ。実際、この作品のクライマックスは主人
公達とテロリストが銃撃戦を繰り広げるアクションシーンであり、
この物語が示唆する“テロとの戦い”の解決へ向けた努力ではない。
そのように割り切って、ハリウッド的なアクション映画としてみれ
ば、まあそれなりの出来という感じだ。ジェイミー・フォックスと
ジェニファー・ガーナーというやや地味なキャスティングが意外と
アクション映画にはあっていて、主人公達が善でテロリストが悪と
割り切れば、痛快ともいえるものになるのかもしれない。
 しかし、そのようなアクションを中心とした映画であるにもかか
わらず、この作品にはメッセージもこめられてしまっている。その
ために単純なアクション映画としてみることを難しくしてしまい、
作品全体としてどうにも後味の悪い腑に落ちないものとなってしまっ
ている。
 この作品はおそらく、アメリカの中東政策に一定の疑念を提出し
ているのだと思う。石油によってサウジアラビアの王室とアメリカ
とが結びつき、王室が石油からの利益を独占していることを批判し
ているのだろう。そして、アメリカがその王室の側に与して王室の
浪費と搾取を黙認していることに疑念を呈しているといえる。そし
て、外国人(=アメリカ人)と外国の力によってイスラム教徒を搾
取する王室に対してテロを行うテロリストを暴力で押さえ込もうと
するそのやり方の無意味さを示唆するのだ。
 しかし、そのところが腑に落ちない。この映画はアクション映画
としての勧善懲悪というシナリオと、アメリカの中東政策に対する
疑問というメッセージが矛盾してしまっているのだ。アクション映
画という見方をすればテロリスト把握でFBIと警察は善であるは
ずなのに、その活動自体に疑念を呈する。
 しかも、最初はFBIに対して不信感を抱いていた大佐(=王室/
国家に忠誠を誓う官吏)が徐々に打ち解けチームとしてテロリスト
に対峙するというおまけも付く。そしてその中で、そのアル・ガー
ジ大佐とフルーリーが“息子を愛する父親”として重ねられるのだ。
つまり、そこで観客はFBIとアル・ガージの側に立ち、テロリス
トを倒すことでカタルシスを感じるように仕向けられているはずな
のだ。そして、その上でそれを覆すことで観客に衝撃を与え、アメ
リカとサウジアラビア政府のやっていることに疑問が沸くというこ
とになるはずなのだが、この作品はそのようなカタルシスが生まれ
る前にその体制への疑問が明らかになってしまい、終盤は焦点が定
まらなくなってしまうのだ。

 さらに言えば、社会派映画というのはリアリティがあることが重
要であるはずなのに、この主人公達の不死身さはあまりにうそ臭い。
十数人のテロリストに取り込まれた銃撃戦で負うのはかすり傷だけ、
テロリスト達はばたばたと死んでいくが、主人公達は撃たれもしな
い。こんなリアリティを欠いた銃撃戦では「テロとの戦い」という
事実もリアルには見えなくなってしまう。
 結局これはアメリカの中東政策に疑問を呈するというモーション
をしながらアメリカそのものには疑問を投げかけず、中東の国々と
人々に対する自分達の優越を宣言しているに過ぎない。最後まで言っ
てしまえば、殺されたテロリストの指導者は「仲間が奴らを皆殺し
にする」というけれど、ひとつの組織をもってして4人のFBI捜
査官すら倒せなかった彼らにそんなことが出来るはずはないと思え
てしまうのだ。彼らは何度立ち上がってもアメリカによって皆殺し
にされる。この映画が語っているのはそういうことだ。にもかかわ
らず、FBIはこれを勝利と呼ぶ。こんな後味の悪い終わり方はな
い。
 この後味の悪い終わり方によって、その無意味さを主張している
と見ることが出来ればいいのだけれど、とてもそうは思えない。
 このもやもやした感じが、考える出発点になるといえばなるのだ
が、やはりなんとも…
 



□ ヒビコレリンク

 『コラテラル』



□ DVD今日の買い!

<今日の作品:キングダム/見えざる敵>

 『キングダム/見えざる敵』のDVD発売は未定です。


<今日のお勧め>

 アクション映画のベストセラーでも

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posted by ヒビコレエイガ at 15:03 | TrackBack(0) | バックナンバー(移行中) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする