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今週、来週とやたらと忙しいのです。まあ、映画祭もあって自分で
忙しくしているというのもあるんですが、そういうときに限って脇
からもいろいろと持ち上がってきて、さらに忙しさに拍車がかかっ
たりします。
そんなときはやはりうまいもんでも食って英気を養いたいところで
すが、のんびりとネットをチェックしたりする暇もなく、楽天をみ
て、“グルメNEWショップ”というのをぼんやりと眺めてしまった
りしました。
ハンバーグがうまそうだなぁ…
さて、
いよいよ東京国際映画祭は明日から。特集ページもオープンしたの
で、見てくださいね。
ここまで事前に6本見ましたが、その中では一押しの『再会の街で』
を今日はお届けします。
-------- 目次 --------
■ 今日の映画
再会の街で
□ ヒビコレリンク
□ DVD今日の買い!
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■ 今日の映画 − 再会の街で
--cinema2074------------
再会の街で
Reign Over Me
2007年,アメリカ,124分
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<キャスト&クルー>
監督 マイク・バインダー
脚本 マイク・バインダー
撮影 ラス・アルソブルック
音楽 ロルフ・ケント
キャスト アダム・サンドラー
ドン・チードル
ジェイダ・ピンケット=スミス
リヴ・タイラー
ドナルド・サザーランド
マイク・バインダー
<評価>
☆☆☆☆1/2(満点=5)
<プレヴュー>
ニューヨークで歯科医を開業しているアラン・ジョンソンは街で
しばらく音信普通だった大学時代のルーム・メイトのチャールズを
見かけるが、気づいてもらえなかった。実は彼は9.11で家族をいっ
ぺんに亡くしていたのだ。またすぐにチャールズを見かけたアラン
は彼に声をかけるが、彼はアランのことを覚えていなかった…
9.11事件が人々に残した衝撃をPTSDを題材として描いたヒューマ
ン・ドラマ。アダム・サンドラーがシリアスな役を熱演し、見ごた
えのある作品に仕上がっている。
<レビュー>
アダム・サンドラーとドン・チードル、このふたりの存在感が何
よりすごい。特にアダム・サンドラーは演技派にもなりうるところ
を見せ、また同時にいわゆる“プッツン”してしまった男の一面を
エキセントリックな行動によって表現するときにはコメディアンと
しての才能を発揮している。エキセントリックな彼の行動はその真
意を考えれば笑えるようなものではないはずなのだけれど、アダム・
サンドラーという役者が演じることによってそれは心から笑える行
動になるのだ。
アダム・サンドラーはこのところ喜劇役者から性格俳優へと脱皮
しようとしているように見える。その萌芽は『パンチドランク・ラ
ブ』のあたりからあったが、このところの『スパングリッシュ 太
陽の国から来たママのこと』や『もしも昨日が選べたら』という作
品でその傾向は顕著になってきている。そして、この『再会の街で』
では作品自体がもはやコメディではないという点でさらに一歩進ん
だという気がする。しかもこの作品は本当にすばらしい作品であり、
「9.11」や「PTSD」というホットなトピックもあってオスカーを取っ
てもおかしくないような作品にもなっている。この作品でアダム・
サンドラーがアカデミー主演男優賞でも取るようなことになったら。
彼は一気に演技派としての地位を確立するだろう。そうなれば、最
近人気も翳りがちなトム・ハンクスに変わってアカデミー賞の常連
となることも… などということすら考えさせるほどにこの作品の
アダム・サンドラーは存在感がある。
もちろん、9.11の被害者の家族という設定はわかりやすいもので
あり、その人物像というのも作りやすかったという面もあるかもし
れない。しかし、その人物は家族を失ったショックでPTSDにかかり、
記憶を下意識の淵へと沈めた人物なのだ。そのような人物をリアリ
ティをもって演じることが難しいことであることは間違いない。こ
の役を演じたアダム・サンドラーにはどこか『レインマン』のダス
ティン・ホフマンや『カッコーの巣の上で』のジャック・ニコルソ
ンを髣髴とさせるものすらあったように私には思えた。
物語のほうもなかなかうまい出来だ。展開としてはドン・チード
ル演じるアランがアダム・サンドラー演じるチャールズに救いの手
を差し伸べるというところから始まるわけだが、その実、助けを求
めているのはアランのほうなのだ。妻との関係、仕事、彼自身も周
囲もそこに問題があるとは思っていないのだが、彼は行き詰まって
おり、それが彼にチャールズを求めさせたのだ。
アランが悩める男であるということはリヴ・タイラー演じる精神
科医アンジェラの存在によってあらかじめ明らかになっている。ア
ラン自身は精神科医にかかるほどではないからアンジェラとの世間
話で解を見つけようとするのだが、それこそが彼がセラピーを必要
としている何よりの証拠だ。彼はチャールズに出会い、彼を救いた
いために彼と一緒にいるのだと妻に言うが、彼は妻からも仕事から
も逃げられる出口をチャールズに見出したのだ。
この見た目とは逆の関係というのがこの作品を非常に面白くして
いる。そしてアンジェラとアランの妻ジャニーンがそれを支え、行
き詰まったふたりの内面に変化をもたらしていくのだ。だから、そ
れほど意外な展開というものはないにもかかわらず、目が話せない。
そこにはそれぞれの登場人物の内面、それぞれの関係、という小さ
な物語がたくさん盛り込まれているからだ。人は人との関係によっ
て絶望に沈むこともあれば救われることもある。そんなことをこの
物語は語っているのではないか。
そして同時に人間が苦しめあうのは相手の気持ちを想像できない
(あるいはしようとしない)からだということもこの作品は言って
いる。そのことを言うためにドナという物語とは一見無関係な人物
を登場させた。このドナの存在もこの映画のひとつの肝であると私
は思う。
9.11という題材によって注目されることは仕方のないことだが、
ここで語られている物語は9.11という特別な事件のみに当てはまる
ことではない。絶望的な経験をした男と日常に行き詰まった男が出
会い、経験を分かち合う。絶望的な経験というのはなかなかするこ
とはないしできればしたくないことだけれど、想像するのは難しい
ことではない。そして日常に行き詰まるというのは誰しもが経験し
うることである。スクーターにまたがって夜の街を失踪するふたり
の男の姿に挟まれたこの作品は私達の誰もが経験するかもしれない
精神的な危機を描いた物語なのだと思う。
この物語によって主人公のふたりが本当に救われ、あるいは解放
されたかどうかはわからない。しかし、どん底まで行けば物事は必
ずよい方向に進む、そんな希望を私達に見せてくるのだ。
□ ヒビコレリンク
『パンチドランク・ラブ』
『スパングリッシュ 太陽の国から来たママのこと』
『もしも昨日が選べたら』
□ DVD今日の買い!
<今日の作品:再会の街で>
『再会の街で』のTIFFでの上映情報はこちら
http://www.tiff-jp.net/ja/lineup/works.php?id=15
公式サイトもオープンしています。
<今日のお勧め>
アダム・サンドラーです。









