http://www.cinema-today.net/
先週は映画を見すぎてさすがに疲れたのか、起きたら午後2時
でした。しかも突然ディスプレイの電源が入らなくなり、パソ
コンも使えず…
今は古いノートパソコンをセッティングしなおして使っていま
す。とりあえず使えますが、いろいろと不自由もありまして、
ディスプレイを修理に出すのはいいけれど、新しいのも買おう
かな、でもお金がないな。などと考えているところです。
液晶17インチ、安くても2万円ちょっとするかー…
いっそもっとでかいのに…
さて、
東京国際映画祭のほうは、ちょうど2時からサクラグランプリ
のインターネット中継があります。
受賞作品の上映は7時からなので、発表を見てから渋谷に駆け
つけても間に合いますね。
今日もそのコンペティション部門の作品から『ワルツ』です。
受賞の可能性もないわけではないと思います。
http://www.tiff-jp.net/ja/lineup/works.php?id=23
全編1カットという意欲作。
-------- 目次 --------
■ 今日の映画
ワルツ
□ ヒビコレリンク
□ DVD今日の買い!
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■ 今日の映画 − ワルツ
--cinema2082------------
ワルツ
Valzer
2007年,イタリア,85分
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<キャスト&クルー>
監督 サルバトーレ・マイラ
脚本 サルバトーレ・マイラ
撮影 マウリツィオ・カルヴェージ
音楽 ニコラ・カンポグランデ
キャスト ヴァレリア・ソラリーノ
マウリッツィオ・ミケリ
マリーナ・ロッコ
グラツィアーノ・ピアッツア
エウジェニオ・アレグリ
<評価>
☆☆☆1/2(満点=5)
<プレヴュー>
ナポリのとあるホテル、今日が最終日のメイドのアスンタのとこ
ろに初老の男が尋ねてくる。その男が「ルシアの父親だ」というと
アスンタはショックを受けた様子を見せる。アスンタが食事を運ん
だスイートでは、サッカーチームのオーナーと次期監督の間で密約
が交わされる…
あるホテルでの1時間半の出来事を全編1カットで撮ったイタリ
アの俊英サルバトーレ・マイラの意欲作。技術におぼれることなく
深みのあるドラマを作り上げた。
<レビュー>
1カット90分のこの作品は、ひとつのホテルでの出来事をリアル
タイムで追いながら、そこに過去の時間を滑り込ませていく。カメ
ラはホテルの中を被写体と時間を変化させながら流れるように移動
する。そのカメラの動きがまるでワルツのように滑らかだから、こ
んな題名がつけられたのかと思う。
物語の骨格を成すのは主人公のアスンタと友達のルシアの父との
会話である。その会話から少しずつ明らかになっていく秘密が過去
を解き明かし、その過去の再現がカットをきらないまま現在の時間
に滑り込んでくる。そこにこの作品が1カットで撮られた理由があ
るのだろう。過去を現実と断絶した時間としてではなく現在と連続
した時間として捕らえること、この場所を離れようとしているアス
ンタにとって今日は過去と決別すべき日なのかもしれない。そこに
ルシアの父親が現れることで、決定的な一日が訪れるのだ。
そして、この1カットという制作手段は別の効果も生む。絶えず
カメラに導かれながら空間を移動する観客は用意にカメラと一体化
する。これはカット割によって構成される映像が、そこに一定の空
間を作り出すのとはまったく対照的な効果だ。観客は、さまざまな
視点から、今描かれている場所を頭の中で構築するのではなく、一
個の“目”となって空間と時間を自由に旅する。そこに生まれるの
は空間ではなく移動である。このダイナミズムこそこの作品の狙い
であり、最大の面白さだ。
ここで語られる物語はそれなりに面白いが、それ自体はそれほど
奇抜なものでも、強いメッセージを持つようなものでもない。サッ
カーにかかわる一連のシーンなどは、一体何が言いたいのかよくわ
からなくもある。それにもかかわらずこの作品は一気に見れてしま
う面白さがある。それはやはりこの作品にスピード感があるからだ。
この1作品1カットという仕掛けはテーマパークの乗り物のように
それ自体がひとつのエンターテインメントなのだと私は思う。もち
ろん、その乗り物にはさまざまな意味を込められるし、メッセージ
を載せられる。しかし、それがなくともただ乗るだけで楽しめてし
まうのだ。作り物だからもちろんあちこちにほころびが見えること
もあるけれど、ある種、非日常のその体験は体験自体で面白いもの
なのだ。
この作品が本当に1カットかどうかは疑問がないわけでもないが
(カメラが柱を通過したときにカットを割るのが可能な瞬間はあっ
た)、確実に1カットのシーンの中での早変わりや場面転換の面白
さは十分に楽しめる。1作品1カットの映画といえばソクーロフの
『エルミタージュ幻想』が思い出される。この作品はコスチューム
プレイで数多くの出演者、エキストラが登場し、1カットで歴史を
描いていた。この作品も面白かったが、この『ワルツ』にもそれと
はまた違った面白さがあると思う。
最後に一応、物語にも触れておく。この作品は一人の女性の人生
にとって重要なある一日を描いた物語だ。偽りの手紙と偽りの自分、
それを見つめなおすことによって、本当の自分、偽り続けていた自
分の本当の姿を見つめなおすことが物語の核になっている。未来へ
の一歩が踏み出せなかった主人公が、決断の日を迎え、そこで様々
な驚きや失望を経験する。その中で何かが変わっていく。それはす
ごくリアルで面白いと思う。
どうしても1カットという技術的なほうに目がいきがちだが、一
人の女性の現実と記憶を捕らえることで、彼女が考え決断する90
分を描いた作品としても十分に面白いものだと思う。
□ ヒビコレリンク
『エルミタージュ幻想』
□ DVD今日の買い!
<今日の作品:ワルツ>
『ワルツ』のTIFFでの上映情報はこちら
http://www.tiff-jp.net/ja/lineup/works.php?id=23
<今日のお勧め>
今日もベストセラーを(邦画編)








