2007年11月30日

エンジェル

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もう明日から12月です。年の瀬が迫ってくると、いろいろと今年を
振り返る企画があって、流行語もそのひとつですが、ヒット商品番
付なんてのもあったりします。
今年売れたものというと、私の感覚ではビリーとクロックスではな
いかと思います。クロックスはエスカレーター事故などでちょっと
イメージがダウンしたりもしましたが、クロックスに罪はないとい
うことで、ブームに終わらず来年も売れるだろうと思います。
そんなクロックス、夏のものと思っていたら、冬用も出ていて、こ
れまた売れているそうです。

要は内側にボアのソックスを取り付けたということなのだと思いま
すが、確かに暖かそうです。クールビズに続いてウォームビズがさ
さやかれている昨今、オフィスの冬の室内履きにいいのではないか
と思います。
キッズもあります。




-------- 目次 --------

■ 今日の映画
 エンジェル

□ ヒビコレリンク

□ DVD今日の買い!

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■ 今日の映画 − エンジェル


--cinema2104-----------

 エンジェル

 Angel
 2007年,イギリス=ベルギー=フランス,119分


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<キャスト&クルー>

監督 フランソワ・オゾン
原作 エリザベス・テイラー
脚本 フランソワ・オゾン
撮影 ドニ・ルノワール
音楽 フィリップ・ロンビ

キャスト ロモーラ・ガライ
     シャーロット・ランプリング
     ルーシー・ラッセル
     サム・ニール

<評価>

☆☆☆(満点=5)


<プレヴュー>

 イギリスの田舎町で暮らすエンジェルは小説家を夢見る高校生、
自分の才能をかたくなに信じ、本も読まずに自分の想像力だけで大
作をものした彼女はそれを出版社へ送る。すると、しばらくして出
版したいと言う申し出が彼女の元へ届く。彼女は意気揚々と初めて
のロンドンへ向かうのだが…
 『8人の女たち』のフランソワ・オゾンがエリザベス・テイラー
(女優ではない)の同名小説を映画化。オゾン初の英語作品。


<レビュー>

 フランソワ・オゾンが英語で映画を撮る。舞台は20世紀はじめ
のイギリス、舞台が変わってもコントラストの強い映像は変わらず、
雰囲気は相変わらずオゾンだ。しかし、オゾンらしい曖昧さが影を
潜め、どこかメリハリのある印象を受けるが、それは言葉が英語と
いう理解可能な言語になったためで、受け手の問題なのかもしれな
い。そこに多少の違和感を感じるが、物語と主人公は間違いなくフ
ランソワ・オゾンの世界である。そこは安心してみていい。
 その主人公のあまりに自己中心的で自己顕示欲の強いこと。それ
はまさにフランス的とイメージされる。ステレオタイプ化されたイ
メージで言えば、エンジェルはまるでフランス人のようなキャラク
ターであり、イギリス人とはノラ(ルーシー・ラッセル)やハーマ
イオニー(シャーロット・ランプリング)のようなキャラクターだ。
その意味では舞台を英国に移しても、オゾンの映画はやはりフラン
ス映画だということだろう。
 フランソワ・オゾンのすごいところは、こんなまったく共感でき
ない主人公でありながら、物語に観客を惹きつけてしまうと言うこ
とだ。どう考えても自分勝手で自分を過大評価しすぎる主人公、こ
の主人公に感情移入するのは無理だし、映画の作りもそのようには
なっていない。それにもかかわらず、この映画についつい引き込ま
れてしまうのは、そのストーリーテリングのうまさにある。これは
自分勝手な女流作家が出世するだけの話なのだけれど、その物語を
進めるに当たってオゾンは、エンジェルと周囲の人たちの関係にあ
いまいな部分を必ず作る。それはつまり「語られない」部分を作る
ことだ。すべてを語らず、ほとんどのことをほのめかす程度にして、
あとでそれを暴露することで観客を引き込むのだ。
 たとえば、エンジェルとセオ(サム・ニール)の関係はただの作
家と編集者の関係のように見えるが、二人が交わす視線には秘密が
こめられているようで、そこにはセオの妻ハーマイオニーも関わっ
てくる。作家とファンという関係から始まったエンジェルとノラの
関係もそもそものはじめからノラの弟エスメが関わっていることで
秘密めいたものになる。その曖昧さには引力のような魅力がある。
そしてオゾンはその曖昧な部分をすこしずつっはっきりと見せてい
くのだ。
 そしてさらにポイントだと思うのは、それが明らかにされた時点
ではもはやその関係は意味をなくしてしまっていると言う点だ。す
べてが明らかになった時点ではもう遅すぎ、そこに生まれるのは
「ああしとけばよかったのに」という後悔だけなのだ。そのような
物語がなぜ魅力的なのか、それはそれはおそらくそこに人生がある
からだ。ほのめかされていた事々が明らかにされたときエンジェル
の人生が持つ意味が見えてくる。それがいくら自分勝手で自己中心
的ないけ好かない女のものであっても、そこには知るに値するもの
がある。
 そのようにして人生を描くこと、それがオゾンの魅力であり、彼
の作品が人を惹きつける秘密である。舞台がフランスでもイギリス
でも、おそらくアメリカでも日本でも、彼は同じように作品を撮る
ことができるだろうと思う。

 主役を演じたロモーラ・ガライは、時にはアンジェリーナ・ジョ
リーのように見え、時にはナタリー・ポートマンのように見えると
いう監事の不思議な魅力を持った美女だ。オゾンの作品には妖艶と
いうか、男(あるいは女)を惑わす魅力を持った美女の存在は欠か
せない。そしてその美女の良し悪しで映画の良し悪しもある程度決
まってしまう。『クリミナル・ラヴァーズ』のナターシャ・レニエ、
『スイミング・プール』のリュディヴィーヌ・サニエ、『ふたりの
5つの分かれ路』のヴァレリア・ブルーニ=テデスキなどなど。
 この作品はオゾンがこのロモーラ・ガライを見出した時点でほぼ
成功は決まっていたと言えるだろう。『ダンシング・ハバナ』で大
きな注目を集めた彼女は、ケネス・ブラナーやウディ・アレンの作
品にも出演し、一躍イギリス若手女優の大注目株となった。そして、
この作品でもその魅力を遺憾なく発揮している。この決して好まし
くないキャラクターを演じながら、そこに魅力も持たせているのだ。
 この作品はおそらくフランソワ・オゾンの作品であることよりロ
モーラ・ガライの作品として記憶されるのではないか。この作品に
おける彼女の存在感はそれくらい大きなものだった。




□ ヒビコレリンク

 『クリミナル・ラヴァーズ』

 『スイミング・プール』

 『ふたりの5つの分かれ路』


□ DVD今日の買い!

<今日の作品:エンジェル>

 『エンジェル』公式サイト
  



<今日のお勧め>

 やはりフランソワ・オゾンは観ておきたい。

価格:¥ 2,952(定価:¥ 3,990)
おすすめ度:


価格:¥ 3,652(定価:¥ 4,935)
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価格:¥ 2,679(定価:¥ 3,990)
おすすめ度:


価格:¥ 4,935(定価:¥ 4,935)
おすすめ度:




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2007年11月28日

プリティ・ヘレン

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昨日は“初音ミク”の話を書きましたが、今日はマンガの話です。
私はあまりマンガは読まないのですが、たまに読みたくなります。
少し前は「のだめカンタービレ」が気になって、(民宿で)一気
読みしましたが、最近気になって
いるのは「もゆしもん」です。農業大学を舞台にした菌とウィルスの
マンガだそうで、いったいどんな… 
と気になります。最近ではアニメの放送も始まり、マンガに登場した菌が
キャラクターグッズとなって売り出されているという人気だそうな。


今度ブックオフで見つけたら立ち読みしてみよう。



-------- 目次 --------

■ 今日の映画
 プリティ・ヘレン

□ ヒビコレリンク

□ DVD今日の買い!

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■ 今日の映画 − プリティ・ヘレン


--cinema2103-----------

 プリティ・ヘレン

 Rasing Helen
 2004年,アメリカ,119分


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<キャスト&クルー>

監督 ゲイリー・マーシャル
原案 パトリック・J・クリフトン
   ベス・リガッツィオ
脚本 ジャック・アミエル
   マイケル・ベグラー
撮影 チャールズ・ミンスキー
   マイケル・ストーン
音楽 ジョン・デブニー

キャスト ケイト・ハドソン
     ジョン・コーベット
     ジョーン・キューザック
     ヘイデン・パネッティーア
     フェリシティ・ハフマン
     パリス・ヒルトン

<評価>

☆☆☆(満点=5)


<プレヴュー>

 モデル事務所で働くヘレンは将来を約束された敏腕エージェント。
ところがある日、3人姉妹の真ん中の姉夫婦がなくなったという連
絡が入る。そしてその遺言状で、3人の子供達の親権がすでに2人
の子の母である姉のジェニーではなく自分に託されることを知り驚
くが、ヘレンは覚悟を決めて3人を引き取ることにする…
 ケイト・ハドソン主演で“プリティ”シリーズ(?)のゲイリー・
マーシャルが監督したハートウォーミング・コメディ。ケイト・ハ
ドソンはいいんだけどね。



<レビュー>

 ケイト・ハドソンといえばやはりゴールディ・ホーンの娘という
イメージがいつまでも付きまとうが、『あなたにも書ける恋愛小説』
『10日間で男を上手にフル方法』という2作品あたりで、うまく
コメディエンヌのひとりとして見事にハリウッド・スターの仲間入
りを果たしたと言える。この作品はその2作品の直後に作られた作
品で、ここでも堅実(コメディなのに堅実というのもおかしな話だ
が)な演技でしっかりと存在感を示している。しかし、この作品が
リリースされた2004年に男の子を出産、復帰はしているが日本では
未公開、2006年には離婚もしている。しかし、ハリウッド・スター
たるもの離婚ぐらいはたいしたことないだろうから、そろそろまた
日本でも彼女の作品が見られるようになると思う。
 この作品はそんなケイト・ハドソンの魅力に支えられた作品だ。
25歳で華やかな業界で敏腕として仕事をし期待もされる女性が、い
きなり3人の甥と姪の母親となり、戸惑いながらも子供達と亡き姉
への愛情に支えられて生きていくという役どころをうまく演じてい
る。25歳で姉を失った彼女自身も心に傷を負っているのに、それよ
りも深い傷を抱えた子供3人の世話をしなければならないというの
は本当にタフなことだ。しかも彼女にはその悩みを相談できるパー
トナーもいないし、やりがいのある仕事もやめざるを得なくなって
しまう。しかも、それだけ自分を犠牲にしても子供達はなかなか言
うことを聞いてくれない。結局彼らは心の傷を互いに癒すことがで
きないまま離れていってしまうのだ。
 これはなかなか考えさせられる題材だ。親を失った子供はある種
のトラウマを抱え、それを癒すためには何かが必要だ。思春期のオー
ドリーはそれを外の刺激に求め、男の子であるヘンリーは沈み込み、
まだ幼いサラは母親の記憶にしがみつく。そこにヘレンの居場所は
ないのだが、しかし子供達はヘレンに頼らざるを得ない。子供達は
ヘレンに感謝しているはずだが、それを示すだけの余裕がない。ヘ
レンは子供たちから感謝されたり愛されたりすることで自分の傷を
癒したいと望むが、それはかなわない。
 彼らの傷を癒すのはいったい何なのか、ヘンリーとサラの場合は
結局ヘレンの愛が彼らに届くのだが、年齢の近いオードリーの場合
はそう簡単ではない。しかもオードリーは両親が生きていた頃には、
ヘレンに母親とは違う“お姉さん”としての魅力を感じ、あこがれ
てもいたのだ。人と人との関係はその立場が変わることによって大
きく変化する。その変化に戸惑うオードリーに注目するとこの作品
は面白い。
 ただ、ちょっとステレオタイプ過ぎるという気はする。3人の子
供を引き取ると決まったところからは最後までほぼ展開が読めてし
まうし、子供達の反応の仕方もいかにもという反応だ。謎として提
示された亡くなった姉からの手紙の内容は興味をそそるが、明かさ
れてみるとそれほど大きな意味を持つものでもない。
 ゲイリー・マーシャルというのは基本的にステレオタイプからそ
れほど外れない作品を作る作家で、それが安心感を生んでいるわけ
だから、これでいいといえばいいのだけれど、なにか新鮮なものを
求めている人には物足りないだろう。ゲイリー・マーシャルかケイ
ト・ハドソン(「と」ではない)を好きな人なら、満足できる作品
ではあるが、それほど大きな期待を持って見てはいけない。






□ ヒビコレリンク

 『10日間で男を上手にフル方法』



□ DVD今日の買い!

<今日の作品:プリティ・ヘレン>

価格:¥ 3,040(定価:¥ 3,990)
おすすめ度:



<今日のお勧め>

 やっぱり、ケイト・ハドソンでしょうね。特集でもするか。

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2007年11月27日

オール・ザ・キングスメン

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オタク文化はすでにかなり市民権を得ていますが、そういえば
最近やけに“初音ミク”という名前を目にするな、と思って
ちょっと調べてみました。
どうせなんかのアニメのキャラだろう思っていたら、そうでは
ないようで、バーチャルの人格であることは間違いないのです
が、実はそもそもはソフトウェアのイメージキャラクターだっ
たということです。
そのソフトというのは、DTM(デスクトップミュージック)のソフト
で、そのヴォーカルの1バージョンであるに“初音ミク”とい
う名前をつけたところ、「ニコニコ動画」などでブレイクした
ということだそうな。
もちろんオタクな人気なので、フィギュアなども発売されています。

こういうソフトがそのうち映画なんかにも取り入れられていく
んでしょうねぇ。オタク文化は奥が深いなぁ… 追求はしたく
ないけど…



-------- 目次 --------

■ 今日の映画
 オール・ザ・キングスメン

□ ヒビコレリンク

□ DVD今日の買い!

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■ 今日の映画 − オール・ザ・キングスメン


--cinema2102-----------

 オール・ザ・キングスメン

 All The King's Men
 2006年,アメリカ,128分


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<キャスト&クルー>

監督 スティーヴン・ザイリアン
原作 ロバート・ペン・ウォーレン
脚本 スティーヴン・ザイリアン
撮影 パヴェル・エデルマン
音楽 ジェームズ・ホーナー

キャスト ショーン・ペン
     ジュード・ロウ
     アンソニー・ホプキンス
     ケイト・ウィンスレット
     マーク・ラファロ

<評価>

☆☆(満点=5)


<プレヴュー>

 1949年、ルイジアナ州メーソン市の出納係ウィリーは不正を告発
して職を失う。しかし汚職の的であった小学校で転落事故が起き、
ウィリーはのせられて州知事選に出ることに。新聞記者のジャック
はウィリーが利用されていることに気づき、彼に忠言するが…
 ロバート・ペン・ウォーレンのピュリッツァー賞受賞作を映画化。ア

カデミー作品賞などを受賞した1949年の映画化とはまったく別の
脚本で作っている。


<レビュー>

 この作品は序盤は一出納係に過ぎなかったウィリー・スタークが
知事になるまでを描く。ここで彼は政治の腐敗を暴き、民衆を味方
につけて一気に知事選に勝利する。それに一役買ったのが新聞記者
でウィリーに好意を持つ上流階級出身のジャックで、彼と他の候補
者の回し者としてやってきたセイディが結果的に彼を助け、彼が当
選するのを助ける。このあたりは1949年という時期のアメリカの雰
囲気がよく出ているように思う。1949年にはまだ赤狩りの波は大き
くなく、大衆や労働者の波が力を持っていた時代だった。ここで描
かれたウィリー・スタークという人物はまさにそのような時代を象
徴していたわけだ。
 それを考えると“赤狩り”というのがいかに保守派の政治家や既
存の企業を利したのかということが明らかになるが、それはこの作
品の主題ではない。同原作の前の映画化である1949年作品を監督し
たロバート・ロッセンは後に赤狩りの禍にあって転向を余儀なくさ
れた。この時代とこの作品と赤狩りについては、この作品を取り上
げるときに語ることにしよう。

 この2006年作品のほうは、思想的な部分よりも人間関係をベース
に物語が展開されていっている。知事となったウィリー・スターク
と彼の側近となったジャック・バーデンの関係を中心に、その人間
関係にジャックが翻弄される姿を描いているわけだ。
 しかし、それがうまくいっているかというと、とてもそうは思え
ない。ジャック・スタークは徐々に“悪”に染まって行っていると
いう設定だと思うのだが、彼がどのように悪に染まり、どのような
悪行を行っているのかは描かれていない。彼の悪は次々と女に手を
出すということだけで、最終的には結局それが物語の中心になって
いってしまうのだ。社会の正義と政治を描いていたはずの作品が、
最終的には一人の女を巡るふたりの男の物語になり、その単純化さ
れた構造によって社会も政治も左右されてしまう。
 このような展開はハリウッドの悪い癖とでも言うべきもので、複
雑な主題を男女のほれたはれたを中心とした単純な(人数の絞られ
た)関係に還元してしまうことで、主題をすり替え観客を煙に巻く
のだ。
 ウィリーとジャックとはそもそもなぜ親密になったのかもわから
ないが、もともとは正義の希求と既存の権力に対する反発を共通す
るものとして持っていたことは確かだ。その目的はウィリーが知事
になることによってある程度成し遂げられ、彼が悪に染まったとさ
れた後も維持されていたように見える。そんな中で彼らの関係は女
で躓くのだ。政治的な大儀や理想とは無関係なプライベートな関係
によってすべてが揺らぐのだ。
 この展開の仕方が私にはどうも理解できない。これでは結局ウィ
リー・スタークという男は、大衆には人気があったが女で失敗した
人物ということになってしまうのではないか。彼の主義主張とは無
関係な女や酒によって彼は身を持ち崩し、失敗した。もしかしたら、
教師の妻に対して貞節で酒も口にしなかった彼が、女にだらしなく
なり、酒も浴びるように飲むようになったという事実によって彼が
堕落していったことを暗に示しているのかもしれないが、私の部分
での堕落と公の部分での堕落は無関係でもありうるはずだ。
 つまりこの物語はウィリーとジャックを結びつけた正義や思想と
いう側面は棚上げにして、最後は痴話話で巻く引きを計った(悪い
意味で)あまりにハリウッド的な作品ということになる。
 いまは、社会派といわれる作品が評価されやすい時代だが、そん
な時代には、この作品のように社会派の仮面をかぶって実はただの
痴話話であるような作品も出てくるのだ。それでも面白ければいい
のだが、この作品はその仮面の下が明らかになってくるにつれどん
どんつまらなくなっていく。
 これでは原作のピュリッツァー賞が台無しだ。







□ DVD今日の買い!

<今日の作品:オール・ザ・キングスメン>

価格:¥ 3,200(定価:¥ 3,990)
おすすめ度:



<今日のお勧め>

 ジュード・ロウは顔が整いすぎてて苦手なんですが、なぜか
 結構見ています。

価格:¥ 2,812(定価:¥ 3,800)
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価格:¥ 2,953(定価:¥ 3,990)
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おすすめ度:


価格:¥ 1,782(定価:¥ 1,980)
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2007年11月26日

恋しくて

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今日は年末ジャンボの発売日だそうで。
「あたりが出やすい」といわれる売り場に並ぶ人の気持ちはまっ
たくわかりませんが、宝くじは結構好きです。でも、大体「今日
まで!」とか書かれたぎりぎりに買いますね。それで忘れてたら、
まあ縁がなかったんだろうという感じで。
今年は買うか買わないか、まだわかりません。
興味のある方は、宝くじが当たるというグッズなどもどうぞ…
あたるかどうかはともかく、宝くじをなくさなくていいかもしれ
ませんね。



-------- 目次 --------

■ 今日の映画
 恋しくて

□ ヒビコレリンク

□ DVD今日の買い!

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■ 今日の映画 − 恋しくて


--cinema2101-----------

 恋しくて

 2007年,日本,99分

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<キャスト&クルー>

監督 中江裕司
原案 BEGIN
脚本 中江裕司
撮影 具志堅剛
音楽 磯部健一郎

キャスト 石田法嗣
     東里翔斗
     山入端佳美
     宜保秀明
     大嶺健一
     平良とみ
     登川誠仁

<評価>

☆☆(満点=5)


<プレヴュー>

 高校生になった加那子は幼馴染の栄順に再会、栄順は加那子の兄
で番長のセイリョウに命令されて同級生の真と3人でバンドを組む
ことに。ど素人から練習して学校の文化祭にでようとするが見事に
失敗、セイリョウは学校をやめて旅にでてしまう…
 『ナビィの恋』『ホテル・ハイビスカス』の中江裕司がBEGINの
エッセイ「さとうきび畑の風に乗って」にインスパイアされてオリ
ジナル脚本で作り上げた作品。石垣島ロケで南国の風景が満載。



<レビュー>

 石垣島を舞台にした高校生の青春群像劇という感じで、わかりに
くい八重山方言には字幕も入り、沖縄という土地に対する意識は相
変わらず高い。しかし、彼らがやる音楽は別に土地のものでもなく、
石垣島や沖縄について考えさせるものは、その場所で展開されてい
るということ以外にはない。BEGINは今でこそ沖縄の島唄の要素を
存分に取り入れた独特の音楽を展開しているわけだが、当時はブルー
スを奏でて“イカ天”で優勝した。そこには沖縄の地域性というの
もはなく、彼らの物語に“沖縄性”をことさらに盛り込むことは必
要ではない。
 だから、この物語自体、別に沖縄でなくてもよかったという話に
なってしまっている。電車に乗ったことがないということなら沖縄
ではないほかの離党でも同じことだし、石垣島は他の小さな離党と
比べるとかなり都会の部類に入るはずだ。沖縄にこだわる中江裕司
監督が沖縄を舞台にとっているにもかかわらず、そこに沖縄である
必然性がないということころにこの作品がどうもぼんやりした作品
に成ってしまっている最大の理由があるのではないか。
 物語が沖縄という土地にしっかりと根を下ろしていないために、
ここに登場する青年達もなんだかふわふわとした感じになってしまっ
ている。カンガマーのシーンなんかは、なかなか面白いのだが、そ
の面白さがなかなか継続しない。アンガマーに参加し、土地と密接
に関わるセイリョウとバンドでドラムをたたくセイリョウが今ひと
つ一致しないのだ。それは加那子が沖縄空手をやったり、八重山バ
ンド天国で民謡が歌われたりしても、それは同じことだ。

 そして、そのせいもあって、BEGINをモデルとした彼らの歌と演奏
がちっとも響いてこない。演奏も特にうまくないし、歌も特に魅力
がない。BEGINの魅力はなんといっても比嘉栄昇の歌声の魅力にある
と思うのだが、主役を演じた東里翔斗の声には残念ながらその魅力
がない。しかも、バンド3人のつながりも見えてこず、主役の栄順
以外の2人は完全に添え物になってしまっている。バンドとしてひ
とつの名曲を生んだという物語にするならば、もっといい物語の展
開の仕方があっただろうと思うし、そうでなければ最後の演奏で観
客を感動させることはできない。
 BEGINの「恋しくて」はリアルタイムに“イカ天”で聞いて本当に
いい曲だと思った。そのときは彼らが沖縄の石垣島出身だという知
識などまるでなかったし、沖縄に島唄というものがあることすら知
らなかった。それでも本当にいい曲だと思った「恋しくて」にイン
スパイあされた物語なら、最後の歌の場面でもっと盛り上がるだろ
うと思っただけに残念だ。結局BEGINの「恋しくて」も聞くことがで
きなかったし…
 題材はいいし、プロットも悪くないのだから、うまくすればもっ
と面白い映画になったと思うのだが、中江裕司監督の作品はどうも
できにムラがあって、この作品は今ひとつなほうになってしまった
という印象だ。






□ ヒビコレリンク

 『ナビィの恋』

 『ホテル・ハイビスカス』


□ DVD今日の買い!

<今日の作品:恋しくて>

価格:¥ 2,953(定価:¥ 3,990)
おすすめ度:



<今日のお勧め>

 BEGINで

BEGIN
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価格:¥ 2,879(定価:¥ 3,500)
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価格:¥ 2,150(定価:¥ 2,500)
おすすめ度:




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2007年11月24日

秘密結社 鷹の爪 THE MOVIE 〜総統は二度死ぬ〜

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今日は『秘密結社 鷹の爪 THE MOVIE 〜総統は二度死ぬ〜』と
いう作品です。
知らない人は何じゃそりゃ! と思うと思いますが、一番身近な
ところではTOHOシネマズで(私は六本木ヒルズでしか見たことあ
りませんがたぶん他でもやっているはず)映画上映前のマナームー
ビーとして上映されているのがこの鷹の爪団です。
そもそもは、テレビ朝日の深夜番組として放送された
「FROGMANSHOW」という番組で、カルト的人気を得て、ついに映画
化されていしまったというもの。同時上映された『古墳ギャルコ
フィー 〜桶狭間の戦い〜』というのもその番組内で放送された
アニメの劇場版です。

そんなマイナーな… と思うかもしれませんが、意外と人気、
楽天ブックスには、特集コーナーが

FROGMANはNEWS23で月1回のレギュラーコーナーを持っていたりし
ます(時事ネタ)。
http://www.kaeruotoko.com/new23.html

とにかく下らないですが、だまされたと思ってぜひ一度見てみて
ください。




-------- 目次 --------

■ 今日の映画
 秘密結社 鷹の爪 THE MOVIE 〜総統は二度死ぬ〜

□ ヒビコレリンク

□ DVD今日の買い!

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■ 今日の映画 − 秘密結社 鷹の爪 THE MOVIE 〜総統は二度死ぬ〜


--cinema2097------------

 秘密結社 鷹の爪 THE MOVIE 〜総統は二度死ぬ〜

 2007年,日本,70分

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<キャスト&クルー>

監督 FROGMAN
脚本 FROGMAN

キャスト FROGMAN

<評価>

☆☆☆1/2(満点=5)


<プレヴュー>

 フェンダーミラーによる世界征服を阻止した秘密結社鷹の爪団と
正義の味方デラックス・ファイター。しかし鷹の爪団は家賃が払え
ず大家に追い出されそうに、鷹の爪団の一員であるレオナルド博士
は夜逃げのためのトラックを製作、その出力が強すぎて宇宙に飛び
出してしまう…
 脱力系アニメとしてカルト的人気を得た「THE FROGMAN SHOW」の
「秘密結社 鷹の爪」の劇場版。とにかくくだらなくて面白い。同
時上映は『古墳ギャルコフィー 〜桶狭間の戦い〜』。



<レビュー>

 ばかばかしい映画やアニメというのはいろいろあるけれど、ここ
までばかばかしいものというのはなかなかない。少し前に話題になっ
た「スキー・ジャンプ・ペア」に似ているところがあるが、それよ
りもはるかに中身がない。いわば小学生くらいの子供が書く漫画の
ようなもので、現実感がまったくないわけだ。
 説明するのもばかばかしいが、まず世界征服を狙う秘密結社とい
いながら鷹の爪団は結局なんだかわからない。クマのレオナルド博
士は実はすごいがあまりにやる気がない。戦闘主任の吉田君は一番
まともだが、言ったりやったりすることがいちいちくだらない。他
の2人フィリップと菩薩峠君にいたってはいったい何者なのか理解
もできない。
 しかし、それがなぜだか面白い。正義の味方デラックス・ファイ
ターとのやり取りも含め、すべてが予想通りといえば予想通りなの
だが、そこまで予想通りにギャグを畳み掛けてくるくだらなさにつ
いつい引き込まれてしまう。

 そして、世界征服を目標としている総統のキャラクター作りも面
白いところだ。鷹の爪団は世界征服を目標としながら人と環境にや
さしかったりする。どう考えても矛盾した話だが、なぜそんな世界
征服を目指す秘密結社(ちっとも秘密ではないけれど)を結成した
のかの理由になる総統の23年前の(とってつけたような)エピソー
ドが語られ、それはそれでなんだか納得してしまうのだ。

 そしてさらには、この作品は映画のパロディでもある。劇場版と
して映画館にかかりながら、映画が映画産業の中で成り立っている
内幕をバラし(といってもほとんどは見る人も知っているようなこ
とだが)、それを笑いにする。
 まず映画の最初に吉田君が画面の右端に出ているバジェット・メー
ターの説明をする。これはつまり映画の予算があとどれくらい残っ
ているかを示すメーターで、オープニングでこったCGを使ってい
きなり予算の残りが半分以下になってしまう。しかも登場人物たち
がそれに突っ込み、笑いを生み出していく。しかもそのメーターも
逐一減っていくわけではなく、ギャグとして使いたいときだけに減
り、時々増えたりもする。映画の中に時々、意味のない企業名なん
かが出てくるな、と思っていたら、その広告収入で予算が増えると
いう種明かしが終盤には登場する。
 結局それは映画というものが産業として成り立つ舞台裏を描いて
いる。この作品は前編flashアニメでほとんど一人で作っている。に
もかかわらず、この長さの映画をつくりにはそれだけのスポンサー
を得て、お金を集めなければならない。結局映画ってのは作る時点
でお金を回収しなければならないもので、芸術とか娯楽とか言う以
前にまずビジネスだということを笑いに包みながら言っているわけ
だ。
 まあ、そんなことはどうでもいい。そんなことを言いながら、そ
んなことを忘れさせる圧倒的な下らなさがこの映画にはある。とい
うか、これを本当に映画といっていいのか… という疑問は残るが、
まあ劇場公開されたのでいいかってことで。



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posted by ヒビコレエイガ at 15:04 | TrackBack(0) | バックナンバー(移行中) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする