2007年11月30日

エンジェル

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もう明日から12月です。年の瀬が迫ってくると、いろいろと今年を
振り返る企画があって、流行語もそのひとつですが、ヒット商品番
付なんてのもあったりします。
今年売れたものというと、私の感覚ではビリーとクロックスではな
いかと思います。クロックスはエスカレーター事故などでちょっと
イメージがダウンしたりもしましたが、クロックスに罪はないとい
うことで、ブームに終わらず来年も売れるだろうと思います。
そんなクロックス、夏のものと思っていたら、冬用も出ていて、こ
れまた売れているそうです。

要は内側にボアのソックスを取り付けたということなのだと思いま
すが、確かに暖かそうです。クールビズに続いてウォームビズがさ
さやかれている昨今、オフィスの冬の室内履きにいいのではないか
と思います。
キッズもあります。




-------- 目次 --------

■ 今日の映画
 エンジェル

□ ヒビコレリンク

□ DVD今日の買い!

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■ 今日の映画 − エンジェル


--cinema2104-----------

 エンジェル

 Angel
 2007年,イギリス=ベルギー=フランス,119分


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<キャスト&クルー>

監督 フランソワ・オゾン
原作 エリザベス・テイラー
脚本 フランソワ・オゾン
撮影 ドニ・ルノワール
音楽 フィリップ・ロンビ

キャスト ロモーラ・ガライ
     シャーロット・ランプリング
     ルーシー・ラッセル
     サム・ニール

<評価>

☆☆☆(満点=5)


<プレヴュー>

 イギリスの田舎町で暮らすエンジェルは小説家を夢見る高校生、
自分の才能をかたくなに信じ、本も読まずに自分の想像力だけで大
作をものした彼女はそれを出版社へ送る。すると、しばらくして出
版したいと言う申し出が彼女の元へ届く。彼女は意気揚々と初めて
のロンドンへ向かうのだが…
 『8人の女たち』のフランソワ・オゾンがエリザベス・テイラー
(女優ではない)の同名小説を映画化。オゾン初の英語作品。


<レビュー>

 フランソワ・オゾンが英語で映画を撮る。舞台は20世紀はじめ
のイギリス、舞台が変わってもコントラストの強い映像は変わらず、
雰囲気は相変わらずオゾンだ。しかし、オゾンらしい曖昧さが影を
潜め、どこかメリハリのある印象を受けるが、それは言葉が英語と
いう理解可能な言語になったためで、受け手の問題なのかもしれな
い。そこに多少の違和感を感じるが、物語と主人公は間違いなくフ
ランソワ・オゾンの世界である。そこは安心してみていい。
 その主人公のあまりに自己中心的で自己顕示欲の強いこと。それ
はまさにフランス的とイメージされる。ステレオタイプ化されたイ
メージで言えば、エンジェルはまるでフランス人のようなキャラク
ターであり、イギリス人とはノラ(ルーシー・ラッセル)やハーマ
イオニー(シャーロット・ランプリング)のようなキャラクターだ。
その意味では舞台を英国に移しても、オゾンの映画はやはりフラン
ス映画だということだろう。
 フランソワ・オゾンのすごいところは、こんなまったく共感でき
ない主人公でありながら、物語に観客を惹きつけてしまうと言うこ
とだ。どう考えても自分勝手で自分を過大評価しすぎる主人公、こ
の主人公に感情移入するのは無理だし、映画の作りもそのようには
なっていない。それにもかかわらず、この映画についつい引き込ま
れてしまうのは、そのストーリーテリングのうまさにある。これは
自分勝手な女流作家が出世するだけの話なのだけれど、その物語を
進めるに当たってオゾンは、エンジェルと周囲の人たちの関係にあ
いまいな部分を必ず作る。それはつまり「語られない」部分を作る
ことだ。すべてを語らず、ほとんどのことをほのめかす程度にして、
あとでそれを暴露することで観客を引き込むのだ。
 たとえば、エンジェルとセオ(サム・ニール)の関係はただの作
家と編集者の関係のように見えるが、二人が交わす視線には秘密が
こめられているようで、そこにはセオの妻ハーマイオニーも関わっ
てくる。作家とファンという関係から始まったエンジェルとノラの
関係もそもそものはじめからノラの弟エスメが関わっていることで
秘密めいたものになる。その曖昧さには引力のような魅力がある。
そしてオゾンはその曖昧な部分をすこしずつっはっきりと見せてい
くのだ。
 そしてさらにポイントだと思うのは、それが明らかにされた時点
ではもはやその関係は意味をなくしてしまっていると言う点だ。す
べてが明らかになった時点ではもう遅すぎ、そこに生まれるのは
「ああしとけばよかったのに」という後悔だけなのだ。そのような
物語がなぜ魅力的なのか、それはそれはおそらくそこに人生がある
からだ。ほのめかされていた事々が明らかにされたときエンジェル
の人生が持つ意味が見えてくる。それがいくら自分勝手で自己中心
的ないけ好かない女のものであっても、そこには知るに値するもの
がある。
 そのようにして人生を描くこと、それがオゾンの魅力であり、彼
の作品が人を惹きつける秘密である。舞台がフランスでもイギリス
でも、おそらくアメリカでも日本でも、彼は同じように作品を撮る
ことができるだろうと思う。

 主役を演じたロモーラ・ガライは、時にはアンジェリーナ・ジョ
リーのように見え、時にはナタリー・ポートマンのように見えると
いう監事の不思議な魅力を持った美女だ。オゾンの作品には妖艶と
いうか、男(あるいは女)を惑わす魅力を持った美女の存在は欠か
せない。そしてその美女の良し悪しで映画の良し悪しもある程度決
まってしまう。『クリミナル・ラヴァーズ』のナターシャ・レニエ、
『スイミング・プール』のリュディヴィーヌ・サニエ、『ふたりの
5つの分かれ路』のヴァレリア・ブルーニ=テデスキなどなど。
 この作品はオゾンがこのロモーラ・ガライを見出した時点でほぼ
成功は決まっていたと言えるだろう。『ダンシング・ハバナ』で大
きな注目を集めた彼女は、ケネス・ブラナーやウディ・アレンの作
品にも出演し、一躍イギリス若手女優の大注目株となった。そして、
この作品でもその魅力を遺憾なく発揮している。この決して好まし
くないキャラクターを演じながら、そこに魅力も持たせているのだ。
 この作品はおそらくフランソワ・オゾンの作品であることよりロ
モーラ・ガライの作品として記憶されるのではないか。この作品に
おける彼女の存在感はそれくらい大きなものだった。




□ ヒビコレリンク

 『クリミナル・ラヴァーズ』

 『スイミング・プール』

 『ふたりの5つの分かれ路』


□ DVD今日の買い!

<今日の作品:エンジェル>

 『エンジェル』公式サイト
  



<今日のお勧め>

 やはりフランソワ・オゾンは観ておきたい。

価格:¥ 2,952(定価:¥ 3,990)
おすすめ度:


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価格:¥ 2,679(定価:¥ 3,990)
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価格:¥ 4,935(定価:¥ 4,935)
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posted by ヒビコレエイガ at 15:05 | TrackBack(0) | バックナンバー(移行中) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする