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今日はジョン・レノンの命日です。
今年はジョン・レノンにまつわる映画が2本公開されます。
1本は平和主義者としてのジョン・レノンの活動を描いたドキュ
メンタリー『PEACE BED アメリカVSジョン・レノン』、もう
1本はジョン・レノンを殺害したマーク・デヴィッド・チャップ
マンを描いたドラマ『チャプター27』。
今日はその1本『PEACE BED アメリカVSジョン・レノン』を
お届けします。
また、ジョン・レノンのアルバムが紙ジャケット仕様で再発売さ
れてもいます。
そしてクリスマスももちろんジョン・レノン
ジョン・レノンほかビートルズ・メンバーのソロ曲をカバーした
「Apple of our eye りんごの子守唄(白盤)」も発売。
アン・サリー、細野晴臣、土岐麻子、ハナレグミ、原田郁子らが
参加しています、“Happy Xmas(War Is Over)”も収録。
-------- 目次 --------
■ 今日の映画
PEACE BED アメリカVSジョン・レノン
□ ヒビコレリンク
□ DVD今日の買い!
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■ 今日の映画 − PEACE BED アメリカVSジョン・レノン
--cinema2109-----------
PEACE BED アメリカVSジョン・レノン
The U.S. vs. John Lennon
2006年,アメリカ,99分
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<キャスト&クルー>
監督 デヴィッド・リーフ
脚本 デヴィッド・リーフ
ジョン・シャインフェルド
撮影 ジェームズ・マザーズ
音楽
キャスト ジョン・レノン
オノ・ヨーコ
ジョン・ウィーナー
アンジェラ・デイヴィス
ジョン・シンクレア
<評価>
☆☆☆☆(満点=5)
<プレヴュー>
ビートルズのメンバーとして全世界のアイドルとなったジョン・
レノン、彼が徐々に平和主義に目覚め、平和主義活動へと入り込ん
でいく過程をインタビューを中心にまとめたドキュメンタリー映画。
ジョン・レノンが平和の重要性に目覚め、ブラック・パンサーな
どの活動家と出会い、変わっていく過程を時代を追って描いた。オ
ノ・ヨーコ、ボビー・シール、ジョン・シンクレアがインタビュー
を受け、ジョンの想い出を語る。
<レビュー>
ジョン・レノンはまずビートルズのメンバーであるが、次にはや
はり“imagine”の印象が来る。この歌に象徴される平和主義、反戦
の精神はいわば彼の代名詞であり、そのこと自体は別に彼の意外な
一面というわけではない。
しかし、イギリス人である彼がアメリカでそのような活動に関わっ
ていく中で、アメリカ政府によって監視され、国外に追放されそう
になったという事実はあまり知られていない。この作品はそのよう
なジョン・レノンとアメリカ政府との関係をテーマにした作品で、
ジョン・レノンについて語ると同時に、当時のアメリカ政府につい
ても語る。ベトナム戦争の時代だったこの時代に平和主義とは何を
意味していたのか、それをジョン・レノンを通して明らかにしてい
くのだ。そして同時に彼がいかに平和主義“運動”に利用されていっ
たのかも。
この作品が問題にしているのは、伝説的な当時のFBI長官ジョン・
エドガー・フーヴァーが「国のため」というスローガンの下、さま
ざまな人権侵害を犯し、国民の自由を奪ったということだ。彼と彼
の上司であるニクソンのやったことは、思想統制であり、自由の抑
制である。彼らは違法な盗聴などの手段によって“非国民”をあぶ
りだし、その人物が活動できないようにさまざまな手を打った。ブ
ラック・パンサーや左翼活動家と親しくするようになったジョン・
レノンもその対象となり、盗聴され、最終的には「ビザの期限切れ」
を理由に国外退去処分にすることでジョン・レノンの影響力をそご
うとしたわけだ。
ジョンが活動の幅を広げるにつれFBIに目をつけられるようになっ
ていくという過程の部分がこの作品はすごく面白い。もちろん観客
はジョン・レノンの側に立つように操作され、にっくきニクソンと
フーバーという形で見るようになるわけだけれど、そこにはついつ
い引き込まれてしまうようなスリリングな展開があるのだ。
そして、そのように観客を引き込む手法がこの作品は優れている。
最も効果的なのは作品の半分近くを占めるインタビュー映像の背景
として映像を使っている点だ。普通インタビューというと、背景は
文字通りの背景であるインタビューしてる場所が映っているわけだ
けれど、この作品ではその部分にアーカイブ映像をはめ込み、イン
タビュアーの話と関連するイメージを観客に投げかけ続ける。その
映像はもちろんジョン・レノンの側に立つようなイメージを喚起す
る映像のわけで、観客はその刷り込みの効果によって必然的にジョ
ン・レノンの味方となるのだ。
このように書くと、この作品には中立性が欠けているように見え
るかもしれない。それはドキュメンタリーとしてどうなのかと。実
際のところこの作品は中立性に欠けている。しかし、ドキュメンタ
リーが中立でなければならないということなどないし、そもそも中
立なドキュメンタリーなど存在しやしないと私は思う。ドキュメン
タリーとはつまり、何かをドキュメントする(物語る)ものであり、
そこには必ず作り手の視点というものが入ってくくる。ドキュメン
タリーの作り手は、自分が信じるようにしか事実を構築することが
できない。それは恣意的な操作ではなく選択である。そして選択は
映画を作るうえでどうしてもしなくてはならないことなのだ。
だから、中立かどうかでドキュメンタリーの良し悪しを語ること
はできないし、むしろひとつの意見を観客に納得させるもののほう
が映画として力があるのだと私は思う。ただ、それがプロパガンダ
に堕してはいけない。プロパガンダは反論を許さない。見るものに
考える余地を与えない。それは優れた映画だとは私には思えない。
この作品には反論の余地があるし、ことさらにニクソンとブッシュ
を重ね合わせようとするのも、作品をこの事件が現代でも起こりう
るのだという警鐘として働かせようという意図である。しかし、まっ
たく同じことは起こりえないのであり、この事件と現代とを比べる
段階で必ず見る人それぞれの考える余地がそこに存在する。
スリリングだった展開が、ビザの問題にすり返られたあたりで作
品としてもトーンダウンする。この先は少し退屈になるのだが、そ
れはジョン・レノンが結局このビザの問題によって活動をトーンダ
ウンさせざるを得なかったことにリンクしているように思える。そ
れはつまりFBIの戦略が成功したということなわけで、それはなるべ
く表に出したくないわけだ。そのような妨害にも負けずジョン・レ
ノンはアメリカにとどまったということでジョン・レノンの「勝ち」
という結論に持っていこうとするのだが、そこにはわずかな敗北感
も漂う。
そこも含めて、私はこの作品が好きだ。もちろんジョン・レノン
の音楽は素晴らしい。この映画を見て、ジョン・レノンのCDを手に
したいと思わない人はいないはずだと私は思う。そしてジョン・レ
ノンのCDを手にすれば、人は少なからず平和に思いを馳せるはずだ。
□ ヒビコレリンク
『PEACE BED アメリカVSジョン・レノン』公式サイト
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<今日の作品:PEACE BED アメリカVSジョン・レノン>
<今日のお勧め>
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