2008年02月29日

鍵:市川崑監督特集

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今日は暖かいですが、まだそれほど花粉は飛んでいないようです。
ウェザーニュースでピンポイントの花粉観測情報というのが公開
されているのですが、大丈夫そうです。

しかし、花粉対策はおこたりなく。
先日、マスク代わりに鼻に塗るってやつを買ってみたんですが、
効いてるんだかどうんだか良くわかりませんでした。鼻をかんだ
ら流れてしまうような…
やはり対症療法より、体質改善ですかね



-------- 目次 --------

■ 今日の映画
 鍵

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□ DVD今日の買い!

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■ 今日の映画 − 鍵


--cinema2163------------

 鍵

 1959年,日本,107分

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<キャスト&クルー>

監督 市川崑
原作 谷崎潤一郎
脚本 市川崑
撮影 宮川一夫
音楽 芥川也寸志

キャスト 京マチ子
     叶順子
     仲代達矢
     中村鴈治郎
     北林谷栄
     潮万太郎
     山茶花究

<評価>

☆☆☆☆(満点=5)


<プレヴュー>

 大学病院のインターンである木村は知人の古美術鑑定士剣持にカ
ンフル剤を出している。剣持の若く美しい妻郁子はそのことを知る
が夫には秘密にしておいてくれと告げる。さらに娘で木村の婚約者
敏子もやってくる。その夜、剣持の家を訪ねた木村はぎこちない雰
囲気に居心地の悪さを感じるが、郁子が風呂場で気を失ってしまう。
 谷崎潤一郎の問題作『鍵』を市川崑が映画化。大映が力を入れた
作品で、撮影は宮川一夫、音楽は芥川也寸志、役者も一流どころが
そろって見所はたくさん。


<レビュー>

 谷崎の変態的な物語に、市川崑の演出、見所は色々あるけれど、
私が何よりも気になったのはメーキャップである。なかなか映画で
メーキャップが気になるということはないのだけれど、この作品は
特段にメーキャップが独特で、しかもそれが非常に効果的である。
映画の始まりは、中村鴈治郎演じる剣持と仲代達矢演じる木村とい
う男同士の会話のシーンなので、特別変わったことはないのだが、
京マチ子が登場すると、早くもその眉毛が強烈な印象を与える。も
ともとの眉毛を(おそらく)すべて剃って極端に細くつりあがるよ
うに描かれた眉毛、その印象は強烈で、しかしそれが決して異様で
はなく、京マチ子の美しさを強調している。
 それに対して、娘の敏子を演じる叶順子のほうは、太く短い眉毛
が強調され、ぼってりした唇に真っ赤な唇が塗られて、どうみても
化粧慣れしていない田舎の娘にしか見えない。この対照はあからさ
まにふたりを対比しているのだが、その叶順子は顔全体を薄く白く
メークしている場面もあり、その不健康そうな顔色は逆に魅力的で
もある。
 そして、その後は男たちのメークも極端になっていく。仲代達矢
も中村鴈治郎も顔の一部を白塗りされ、妙な顔色を作り上げられる。
これが見事なライティングによって浮き上がり、下手な恐怖映画よ
り恐ろしいものになっている。
 このメークの演出はいったい誰がやったのだろう。もちろん最終
的にそれを採用したのは監督の市川崑ということなのだろうが、撮
影は名手宮川一夫である。色彩にことのほか神経を使う彼が、あえ
てそのようなメイクによって映像を効果的なものにしようと考えた
ことは想像に難くない。肝心の「メイク」としてクレジットされて
いる野村吉毅はこの作品以外に名前が出てくることはなくまったく
の謎の人物。これだけ独創的だから他に仕事の仕様がなかったのか、
あるいは映画以外の世界では有名な人物なのか。それはわからない
が、とにかくこの作品はすごい。

 さて、もうひとつ目を引いたのは京マチ子の存在だ。京マチ子と
いえば押しも押されぬ大女優、日本人離れしたグラマラスな肉体で
日本版“ヴァンプ”女優として有名だが、1924年生まれだから、こ
の作品の時点で35歳、まさに女ざかりでありこの郁子というキャラ
クターにこれ以上ぴったりな女優はいなかっただろうと思う。仕草
の一つ一つが非常に丁寧で、指先にまで色っぽさを感じさせる演技
はさすがである。これにエロじじいを演じさせたら日本一の中村鴈
治郎の組み合わせだから変態の大御所谷崎潤一郎も溜飲を下げただ
ろう。
 市川崑はキャスティングで映画の8割が決まると言っている。そ
の意味ではこの作品は本当に巣晴らしいキャスティングでしかも撮
影は宮川一夫、監督としてもこれ以上はないという環境で作ること
ができ、仕上がりも最高というところだっただろう。さすがは映画
界の大立て者永田雅一が全力を傾けて作った作品だというだけはあ
る。

 これは市川崑監督の中期の代表作でもあるし、大映という映画会
社の代表作でもある。松竹や東宝と違い“大人”向けの娯楽作品を
数多く作った大映にとって艶めかしく妖しいこのような作品こそら
しい作品だったと思う。日本映画の黄金時代の一翼を担った大映の
底力を感じさせる作品だ。
 もちろん原作を大きく変えた物語も秀逸で、展開にも目を離せな
いが、なんとも後味の悪い終わり方からも映画は物語だけではない
というメッセージが伝わってくるようなので、あえて物語に触れる
ことはしない。




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<今日の作品:鍵>

価格:¥ 3,590(定価:¥ 3,990)
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<今日のお勧め>

 市川崑×京マチ子

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2008年02月28日

黒いジャガー/シャフト旋風

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いまはもう完全にネット社会、いろいろな犯罪がありますが、
先日はイーバンク銀行のフィッシングサイトが見つかったよう
です。
私もイーバンク銀行を使っているので、気をつけたいと思います。

さて、月末です。月末といえば楽天の期間限定ポイントの使い
道に頭を悩ませますが、ひとつ思いついたのが楽天レンタルで
す。この支払いにポイントを充当すれば、半端なポイントも有
効に使えます。
オンラインレンタルを検討中で、期間限定ポイントが中途半端
に貯まるという方はぜひご検討ください。

ちなみに、リサーチモニターに登録すると、半端な期間限定ポ
イントがたまっていきます…




-------- 目次 --------

■ 今日の映画
 黒いジャガー/シャフト旋風

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■ 今日の映画 − 黒いジャガー/シャフト旋風


--cinema2162-----------

 黒いジャガー/シャフト旋風

 Shaft's Big Score!
 1972年,アメリカ,104分


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<キャスト&クルー>

監督 ゴードン・パークス
脚本 アーネスト・タイディマン
撮影 アース・ファーラー
音楽 ゴードン・パークス

キャスト リチャード・ラウンドトゥリー
     モーゼス・ガン
     ドリュー・バンディーニ・ブラウン
     ジョセフ・マスコロ

<評価>

☆☆☆(満点=5)


<プレヴュー>

 金庫の金を取り出し棺に隠した保険屋のカルはシャフトに電話を
し来てくれるように告げる。シャフトが事務所に付く直前、事務所
が爆発、カルは死んでしまう。カルの共同経営者ケリーは金庫に金
が無いことを知り…
 『黒いジャガー』シリーズの第2作。前作の勢いからは少しパワー
ダウンしたが、スタイリッシュなアクション映画としてなかなかの
でき。


<レビュー>

 伝説的なブラック・ムービーである『黒いジャガー』、しかしそ
の実、その作品の眼目は黒人である私立探偵のシャフトと白人の刑
事との相棒関係にあった。その関係は黒人が白人(の一部)に認め
られ、対等な存在と見られるようになったということを示し、黒人
を主人公とした映画が白人にも受け入れられる方途を提示したとい
えるだろう。そしてこの映画がヒットしたことで、ブラックムービー
のマーケットをハリウッドに認知させ、この作品はシリーズ化され
るに至った。
 しかし、この続編では相棒の刑事は登場せず、シャフトが関わる
分署の担当刑事は黒人となった。しかもその部下には人種差別的な
白人もいて、前作の警察/白人との協力関係はなりを潜めている。
しかし、警察内で高い地位にある黒人を登場させることでまた違う
形で黒人の社会でのあり方を示しているといえる。また、前作にも
登場した黒人のギャングバンピーのライバルとしてイタリア人マフィ
アのマスコラを登場させ、より複雑な人種関係を描いてもいる。

 そのような舞台装置をそろえた上で、展開されるのはオーソドッ
クスなクライムアクションだ。ギャング同士の対立、その中で何と
かもうけようとする小悪党のケリー、シャフトはその争いに(進ん
で)巻き込まれ、それを解決していく。
 何よりもシャフトのかっこよさがこの映画の物語を牽引して行っ
ているわけだが、この作品ではケリーという小悪党の卑劣さが非常
にいい。このケリーは小悪党らしく利己的でかっとしやすく卑劣で
悪知恵が働く。見ていて本当にむかつくようなこのキャラクターを
シャフトがいかに料理するか、その展開だけでなんともわくわくす
る。
 シャフトが相変わらずそんなに強くないというのもいい。シャフ
トは腕っ節もかなり強いが、無敵ではなく何人かによってたかって
やられればやっつけられることもあり、しかしそれでもめげずに戦
うその人間臭さが主人公としての魅力なのだろう。話としてはたい
したことがなくとも、この人物描写のうまさでこのシリーズはもっ
ているのだと思う。
 もちろん音楽と映像の格好よさもこの作品が評価できる要素であ
る。音楽はアイザック・ヘイズからゴードン・パークスに代わった
ものの、前作を引き継いでこの時代の空気を見事に出し、映像も色
調といいカッティングといい70年代らしいスタイリッシュさを持っ
ている。

 ところでこのジョン・シャフトを演じたリチャード・ラウンドトゥ
リーはこの『黒いジャガー』のヒットにもかかわらず映画スターと
なることはできず、この『黒いジャガー』のTVシリーズに主演し
たあとはB級映画やTVで主に活躍してきた。やはり黒人がスター
となるには時代がまだ熟していなかったのだろう。今ならばハリウッ
ドのトップスターの仲間入りができただろうと思うのだが。
 それでも黒人の俳優の地位を高めた功績は大きい(彼自身差別に
よって大学をやめざるを得なかった経験を持つ)。そのうちアカデ
ミーから名誉賞でも送られるのではなかろうかと思う。



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 『黒いジャガー』



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<今日の作品:黒いジャガー/シャフト旋風>

価格:¥ 620(定価:¥ 690)
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<今日のお勧め>

 やはりシリーズ

価格:¥ 648(定価:¥ 690)
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価格:¥ 620(定価:¥ 690)
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 リメイク版です。本人も登場。

価格:¥ 1,201(定価:¥ 1,500)
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2008年02月26日

億万長者

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あー、ぼちぼち暖かくなってきましたが、となると「どっか行き
たいな〜」って気持ちが強くなってきませんか?
来月は20日が春分なので、金曜日を休めば4連休…
その時期に泊まれる宿なんてページもあったので、つい見てしま
いました。

そしてやはり、行きたいのは花粉も飛ばない沖縄…
いったいいくらくらいかなぁー などと調べたりもしてしまい
ます。ANA楽パックがお得です
那覇で泊まるなら、こちらなどと、お勧めしたりして…



-------- 目次 --------

■ 今日の映画
 億万長者

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□ DVD今日の買い!

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■ 今日の映画 − 億万長者


--cinema2159------------

 億万長者

 1954年,日本,83分

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<キャスト&クルー>

監督 市川崑
脚本 市川崑
撮影 伊藤武夫
音楽 団伊玖磨

キャスト 木村功
     久我美子
     山田五十鈴
     伊藤雄之助
     岡田英次
     左幸子

<評価>

☆☆☆☆(満点=5)


<プレヴュー>

 税務署に勤める舘香六は気が小さくて意気地がない正直な男。署
長にせっつかれて税金が未納の家を回るが、どこも子沢山で税金な
ど払えないという。そのうちの一軒贋家は子供が18人いる上に2階
には原爆を作ろうとしているという若い女性が下宿までしていた…
 当時の社会状況を反映しながら大げさな表現で笑いを誘う社会派
コメディ。破天荒で勢いがあってかなり面白い。


<レビュー>

 映画は「東京新名所」と題されたキャプションで始まる。最初は
数寄屋橋、久我美子が「原爆を作ろう」と演説をぶっている。その
他は小菅刑務所(政治家が議論している)や赤坂料亭、羽田飛行場
である。この人を食ったような始まり方。しかも羽田空港ではスプー
ンついて勉強するために外国に行くという男が演説をぶっている。
そして続くシーンは銀座、しかし和光の時計台の文字盤のてっぺん
には“25”という字が。
 場面は変わって主人公が登場。うだつのあがらない税務署員の男
舘香六の日常が描かれるのだ。しかし、その税務署の署長の子供は
23人、香六が訪れる納税者の家(最初のシークエンスで飛行機で飛
び立った男の葬式のシーンである)にも子供がたくさん、次に訪ね
る家も子供がたくさん。しかもこの家、国会議事堂を間近に臨みな
がら小汚い空き地の脇に立つバラックで傾き、ひしゃげ、2階は崩
れ落ちそうなのだ。いくらまだまだ戦後とはいえ、国会議事堂のす
ぐそばにこんな家が建っているはずはない。
 つまりこれは全体が現代社会に対するパロディ、現代社会の問題
を誇張して笑いにしたフィクションの世界なのである。和光の時計
はもちろん24時間では収まらないモーレツさへの批判だろうし、国
会のすぐそばにバラックがあるというのは貧富の差の激しさへの批
判だろう。
 しかしこの作品はそのような社会の矛盾を小難しく考えさせよう
と言う作品ではまったくない。むしろそれを笑い飛ばそうという作
品だ。この作品を見る観客はどちらかといえば貧しい人たちだろう
し、モーレツな生活を強いられている人たちだろう。そんな人たち
にエールを送るべく、この作品は作られたのだと思う。最終的にバ
カ正直で小心者で意気地のない香六が悪を暴こうと「脱税者名簿」
を作るなどと言うのは、庶民の日ごろの鬱憤を晴らすのに格好の題
材だ。
 そこに原爆が怖い香六が走って逃げて沼津まで行ってしまうなん
てギャグが挟まれる。まあギャグが面白いかどうかは別にしても勢
いが感じられる作品だ。

 そして、役者たちもいい。久我美子、岡田英次、左幸子といった
若い役者たちはみずみずしくエネルギーを感じさせる。ボロに身を
包んだ久我美子は出が貴族なのに、意外とこんな役も似合う。ボロ
は着てても心は錦ではないが、さもするとただの強靭になってしま
いそうな役柄をうまく演じているといえる。岡田英次は貧乏兄弟の
長男でニューフェイスとして俳優の修行中という設定、ブリーフ姿
で踊ったりと二枚目のイメージとは裏腹なコミカルさがいい。左幸
子はちゃきちゃきの税務署員、『女中っ子』で話題になる前で主役
級ではないが、一番勢いを感じさる現代的な役であったように思え
る。主役の木村功ももちろんいいが、どちらかというと脇役のほう
が目立っているか。
 そしてなんといっても光っているのは山田五十鈴だろう。13人の
子持ちの芸者というなんともすごい役だが、母親らしい頼もしさと
芸者のあでやかさを見事に同居させ、それほど登場シーンは多くな
いにもかかわらずすごい存在感を見せる。
 こんなハチャメチャな作品でも役者たちはしっかりとした演技を
見せる。これは日本映画が本当に勢いを持ってきた時代を象徴する
作品なのかもしれない。




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<今日の作品:億万長者>

価格:¥ 3,751(定価:¥ 3,990)
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<今日のお勧め>

 市川崑×山田五十鈴

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2008年02月25日

市川崑物語

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さて、先日友人の結婚式に行きまして、二次会でiPod shuffle
当てました。
二次会でなんかあたったのなんて初めてだ…
そのiPod shuffleですが、値下げされたそうですね。
なんと9800円から一気に5800円に

使ってみると、何より軽いのでジョギングなんかをするときには
凄くよさそうです。
2Gモデルもまもなく発売だそうです。

しかしやはり、好きな曲を選べないので、podcastなんかを持ち
歩くにはnanoとかtouchとかが必要ですね。
やっぱりnanoかなぁ…

podcastは落語がオススメです。
ニフティ
フジテレビ



-------- 目次 --------

■ 今日の映画
 市川崑物語

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□ DVD今日の買い!

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楽天で借りる

■ 今日の映画 − 市川崑物語


--cinema2160-----------

 市川崑物語

 2006年,日本,95分

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<キャスト&クルー>

監督 岩井俊二
脚本 岩井俊二
撮影 角田真一
   中村真夕
音楽 岩井俊二

キャスト 市川崑

<評価>

☆☆☆1/2(満点=5)


<プレヴュー>

 日本映画の巨匠の一人市川崑、1915年三重県に生まれた巨匠の半
生を市川崑のファンである映画監督岩井俊二が描いたドキュメンタ
リー。作品はCGで加工したスチル写真と黒字に白の字幕、市川崑
作品のダイジェスト映像からなる。
 2006年、2度目の映画かとなる『犬神家の一族』の公開にあわせ
て制作されたドキュメンタリー。そのわずか2年後市川監督が鬼籍
に入られ、貴重な映像となった。


<レビュー>

 最初は淡々と巨匠の歴史がたかられる。絵が好きだった少年時代、
映画との出会い、脊椎カリエス、初恋、戦争、そこに「脊椎カリエ
スが後に命を救うことになる」というちょっとした謎を忍ばせたり
して写真と文字だけの単調な展開に工夫を加えている。ディズニー
との出会い、JOトーキー漫画部への入社、東宝助監督部への移籍
とその後も興味深い話が続くが、まああくまでも経歴を淡々と語っ
ているだけだ。
 しかし、茂木由美子(後の和田夏十)との出会いから話はふたり
の物語となる。ただの夫婦でも、ただの共同製作者でもないふたり、
市川崑について語るとき、それは常に同時に和田夏十についても語
ることである。和田夏十の才能、ふたりの愛情、そしてそこから生
まれる作品、主たる作品のダイジェストを織り交ぜながらふたりの
足跡を追うことで市川崑という監督の作品世界とそれと区別するこ
のできないふたりの生活を描き出していく。
 この作品は『市川崑物語』とされてはいるが、本質的には市川崑
と和田夏十の物語である。あるいは和田夏十はすでに市川崑の一部
分でもあり、その意味ではこれは『市川崑物語』でも正しいのかも
しれない。もちろん和田夏十と市川崑は別の人物で、彼らの人間性
は異なっているのだが、「映画監督市川崑」というときそこにはす
でに和田夏十の存在が含まれている。それは和田夏十が市川崑の一
部であるというよりは、和田夏十がそもそも市川崑と市川由美子の
共同ペンネームであったのと同じように、「市川崑」が市川崑と和
田夏十の共同ペンネームであるかのように。
 この作品はそのようにしてうまく「市川崑」の魅力を伝え、さら
に作品リストともなっており、重要な作品はダイジェストも収録し
ているから「市川崑」という映画作家の全体像をつかむのにはいい
作品だと思う。ただ、ダイジェストの部分では作品の重要な部分を
明かしてしまっている場合(いわゆるネタばれ)もあるので、未見
の作品がある場合には注意が必要だ。
 これだけ文字を多用するというのはかなり勇気のいることで、し
かもうまくまとまっているのは凄いと思うが、市川崑作品のファン
であるならば、これから作品を見ようという人がその作品を余すこ
となく楽しめるような配慮もして欲しかったと思ったりもする。

 私自身の市川崑監督との出会いを思い出してみると、『ビルマの
竪琴』(中井貴一版)も『竹取物語』も映画館で見たことを思い出
した。特に『ビルマの竪琴』は印象に残っていて「水島、一緒に日
本へ帰ろう」という言葉がずっと頭にこびりついていた。『竹取物
語』はつまらなかったと思うが、今見たらちょっと見方が変わるの
かもしれない。



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 『犬神家の一族』



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<今日の作品:市川崑物語>

価格:¥ 4,242(定価:¥ 4,935)
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<今日のお勧め>

 まとめて市川崑



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2008年02月24日

ボルベール<帰郷>:日々是映画的アカデミー賞

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今夜はアカデミー賞の発表があります。日本でもいろいろと騒い
でいますが、いかんせん見た映画が少ないので、なかなか盛り上
がれないというのが正直なところ。配給会社は戦々恐々としてい
るでしょうが、まあそんなに騒ぐほどのことでも無い気がします。

というわけで、日々是映画でもアカデミー賞、こちらはすでに日
本で公開された作品のみ候補です。
では早速、主演賞から。
主演男優賞は…
該当者なし。
私が挙げた候補に加え、ウィル・スミス、国分太一とでましたが、
決め手にかけて該当者なしです。
主演女優賞は…
ペネロペ・クルス
一皮向けた演技が公表だったようです。

次に監督賞は…
ソフィア・コッポラ
『マリー・アントワネット』は作品賞にはあがりませんでしたが、
監督賞では人気でした。

そして、作品賞は…

ボルベール<帰郷>
主演女優賞とダブル受賞!!
元日にDVD発売されたこの作品が日々是映画の読者の中では人
気だったようです。
価格:¥ 3,399(定価:¥ 4,935)
おすすめ度:



-------- 目次 --------

■ 今日の映画
 ボルベール <帰郷>

□ ヒビコレリンク

□ DVD今日の買い!

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■ 今日の映画 − ボルベール <帰郷>


--cinema2006-----------

 ボルベール <帰郷>

 Volver
 2006年,スペイン,120分

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<キャスト&クルー>

監督 ペドロ・アルモドバル
脚本 ペドロ・アルモドバル
撮影 ホセ・サルセド
音楽 アルベルト・イグレシアス

キャスト ペネロペ・クルス
     カルメン・マウラ
     ロラ・ドゥエニャス
     ブランカ・ポルティージョ
     ヨアンナ・コボ
     チェス・ランプレアベ

<評価>

☆☆☆☆(満点=5)


<プレヴュー>

 娘と姉とともに故郷へ墓参りにやってきたライムンダはボケてし
まった伯母のもとをたずねる。ライムンダたちの両親は火事でなく
なり、ライムンダはは隣に住む幼馴染のアグスティナに伯母のこと
を頼みバルセロナに戻る。その翌日、一日中働いて帰ったライムン
ダを待っていたのは、娘のパウラが襲ってきた父親を刺してしまう
という事件だった…
 アルモドバルが自身の故郷であるラ・マンチャを舞台にしながら
女たちの人生を描いた力作。ペネロペ・クルスはアカデミー主演女
優賞にノミネートされ、カンヌ映画祭では6人の女優たちが女優賞
に輝いた。



<レビュー>

 アルモドバルはやはりすごい映画作家だ。彼は『セクシリア』か
ら一貫して自分で脚本を書き、監督しているわけだけれど、その力
は作を重ねるごとに増している。
 この作品はまず脚本がすばらしい。スタートは強烈な風が吹き荒
れるラ・マンチャであり、そのさびしい雰囲気の中にボケた伯母が
住んでいる。彼女は目も見えないのに姪たちのためにお菓子を用意
したりして、ちょっとした不思議が用意されていたりする。そして、
隣家にはヒッピーの母親が失踪してしまった幼馴染がいる。この故
郷からバルセロナへの道には巨大な風車が林立する荒野が広がり、
それはアイムンダたちが住む都会と故郷との距離感を表現する。彼
女は伯母ともアグスティナとも親しいが、そこには無視できない距
離が存在するのである。
 そして、事件は故郷とバルセロナで別々に起きる。故郷では伯母
が死に、バルセロナではライムンダの娘パウラが父親のパコを殺し
てしまう。そこからライムンダは持ち主に内緒でレストランを開く
ことになり、それがうっかり繁盛してしまうのだが、このあたりの
展開力にアルモドバルのストーリーテラーとしての力を感じる。た
だ悲惨で重苦しい物語になることを避け、そこにさらりと希望をも
ぐりこませるのだ。どうなるんだろうと観客に思わせながら、その
そこに脈々と流れる“女性”というテーマを観客に問う。その構成
が見事なのだ。
 “女”とは何か、“母”とは何か、男に虐げられる存在でありな
がら、力いっぱい子どもを守る。そのためには強かさも必要であり、
時には男をだましてわが身を守る。その中で女同士も反目したり、
和解したりするが、最終的には女同士は協力し、男たちに対抗する
のだ。アルモドバルはそんな女たちに囲まれ、彼女たちと価値観を
共有するようにして生きてきたのではないか。この作品の冒頭のお
墓のシーン、たくさんの女たちが墓の掃除をする中、たった一人だ
けおじさんがいた(ように見えたが、実はおじさんに見えるおばさ
んかもしれない)が、そのおじさんこそがアルモドバル自身の姿な
のではないだろうかなどと考える。

 映像のほうはいかにもアルモドバルという感じであまり変わらな
い。特にペネロペ・クルスが登場しているシーンの赤を中心とした
色合いやものがやたらと押し込まれているよいな画面の印象はそれ
こそ『セクシリア』の頃から変わらないものだ。そしてそこに極端
なクロースアップを織り交ぜて生々しさを出し、ごくまれに真上か
らのショットなどをはさんで映像に変化をつける。この作品はそれ
にラ・マンチャの灰色の風景を付け加えることで対比を際立たせて
もいる。
 ペネロペ・クルスもハリウッドでちゃらちゃらした作品に出るよ
り、スペインでこのようなしっかりした作品に出たほうが力を発揮
できる年齢になってきたようだ。この作品でも彼女はいかにもな妖
艶さを発揮してはいるが、アルモドバルが執拗に映す後姿では大き
いお尻が少し垂れ、彼女の年齢とライムンダの疲れをそのお尻だけ
で表現しているのだ。もちろん彼女自身はハリウッドをあきらめた
わけではないだろうし、ハリウッドでもしっかりした作品に出れば
いつかはアカデミー賞だって取れるだろう。ただのトム・クルーズ
の元妻ではなく、トム・クルーズを利用してのし上がったくらいの
風評を得られるようになれば、アルモドバルっ子の面目躍如だろう。
ハリウッドではいまだにラテン系美女といえばただ妖艶さだけが注
目されるが、ペネロペ・クルスはその妖艶さに年齢が重なったとき
に出る甘ったるいような匂いを表現できる女優になれるのではない
か。アルモドバル作品に出ている彼女を見ていると、そんな過度の
期待をしたくなる。
 ボルベール(volver)はスペイン語で「帰る」という意味で、も
ちろんここでは故郷への帰還、死者の帰還を意味し、ライムンダが
歌う歌の歌詞でもあるわけだが、もしかしたらペネロペ・クルスの
スペインへの帰還もかけているのかもしれないなどとも考えてみた。



□ ヒビコレリンク

 『セクシリア』

 『オール・アバウト・マイ・マザー』

 『バッド・エデュケーション』



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<今日の作品:ボルベール <帰郷>>

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<今日のお勧め>

 主演女優賞ペネロペ・クルスを

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posted by ヒビコレエイガ at 15:04| Comment(0) | TrackBack(0) | ヨーロッパ2000年以降 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする