http://www.cinema-today.net/
アメリカの大統領予備選はさらに混迷を極めていますが、ヒラ
リー、オバマどちらも資金はまだまだ潤沢なようです。
参考記事
やはり今回も金をたくさん集めた人が勝つことになるんでしょ
うか…
参考図書
日本でも直接選挙による首班選出なんて話がありますが、アメ
リカを見ていると、必ずしもそれがいいとは思えなくなります。
なんといっても石原慎太郎が10年近くも首都の首長を務めてい
る国ですから… 福田でもまだましか。
さて、閑話休題。段々暖かくなってきましたが、薄着になりつ
つなる今、話題なのがハイヒールを履いたときに愛への負担を
劇的に減らすインソール「インソリア」
というものだそうです。
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-------- 目次 --------
■ 今日の映画
ウディ・アレンの重罪と軽罪
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■ 今日の映画 − ウディ・アレンの重罪と軽罪
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ウディ・アレンの重罪と軽罪
Crimes and Misdemeanors
1989年,アメリカ,103分
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<キャスト&クルー>
監督 ウディ・アレン
脚本 ウディ・アレン
撮影 スヴェン・ニクヴィスト
キャスト ウディ・アレン
マーティン・ランドー
ミア・ファロー
アラン・アルダ
キャロライン・アーロン
アンジェリカ・ヒューストン
<評価>
☆☆☆☆(満点=5)
<プレヴュー>
パーティーでスピーチをすることになった眼科医のローゼンター
ルは浮気相手のことが気になっていた。彼女は妻に宛てて告白の手
紙を書いていたのだ。一方売れない映画監督のジューダは売れっ子
プロデューサである妻の兄のパーティにいやいや出席、そこで彼の
密着ドキュメンタリーの監督をするよう説得されるが、彼はその仕
事を軽蔑していた。
ウディ・アレンが日常に潜むさまざまな“罪”を描いたブラック・
コメディ。彼らしい皮肉が洗練された形で表現された作品。彼の傑
作のひとつ。
<レビュー>
映画の序盤の展開が非常にうまい。金持ちそうな老若男女が集まっ
たパーティーのシーンから始まり、その主役であるローゼンタール
の回想シーンに。そこで彼の悩みが明らかにされ、しかしそれでも
うまくスピーチをさせて、彼のステータスと体面というものを重視
する性格をさらりと表現する。そして場面は変わってウディ・アレ
ンが登場。映画館に少女とふたりで座って、今回もロリコン精神む
き出しかと思いきやこれが姪。続いて妻との会話で彼が売れない映
画家督で、商業主義の妻の兄を嫌っていることを示すことで、彼の
少年っぽいが理屈っぽい性格を表現する。
この一連のシークエンスはあまり言葉に頼らずに舞台設定を見事
に説明している。ウディ・アレンの映画というと小難しい言葉が並
んだり、詩による比喩が持ち出されたりと言葉に拘泥するイメージ
が強いが、しかしさすがは一流の映画作家であるだけに、まずは映
像ありきなのだということがよくわかる。
そしてその姿勢は作品に一貫して見られる。もちろん詩が持ち出
されたり、小難しい言葉が使われたり、わかりにくいジョークがあっ
たりはするけれど、ベースラインでは映像が雄弁に語り、フレーミ
ングや表情で多くのことが表現される。
物語のほうはといえば、ローゼンタールの物語とジューダの物語
が平衡して描かれる。基本的にはローゼンタールの物語が“重罪”
を、ジューダの物語が“軽罪”を描いているということになるわけ
だが、そのふたりが最後に出会うとき浮かぶのは最高にシニカルで
ブラックな片頬がぐにっと持ち上がるような笑いである。
ユダヤ教をかなり前面に打ち出して、宗教的な罪と赦しを明示的
に描くことでテーマが重くなりがちだが、それをユーモアに昇華す
ることで重いテーマを軽く捉えることができるようになっている。
とくにローゼンタールが生家を訪れて昔の食事の風景を思い起こす
ところなどは、宗教的な罪と赦しというテーマだからといって必ず
しも深刻にならなくてもいいのだということを見事に表現していた。
私が今まで見たウディ・アレンの作品の中でも屈指の面白さだと
思うが、それはおそらくこの作品が物語性を強く押し出し、私が何
よりも物語が好きだからだろう。
この作品でも他の作品でも彼の人間に対する姿勢、人間の描き方
は一貫していて、それはどこか落ち着かないというか散漫なところ
があるけれど、この作品は物語によってそれをうまくまとめていて、
それが面白いのだろう。登場するのは相変わらずどうしようもない
大人たちばかりだけれど、人間なんて所詮そんなものなのだ。その
ことは私も同意するけれど、やはりどうしようもない人たちが登場
してどうしようもないことばかりをする散漫な話というのは退屈だ。
それを物語でまとめれば、そのどうしようもない人たちが生きてく
る。
この物語が結局何か教訓的なことを言っていたりするかといえば
そんなことは無いのだけれど、なんだか妙に納得できる話ではあり、
人間や人生や社会なんてこんなものだと思える。ジューダが撮りた
めたという設定の哲学者ルイス・レビーなる人物の語りも非常に効
果的だ。彼の言葉は印象に残り、説得力もあるが、最後には彼もブ
ラック・ジョークのネタにされてしまう。
クラシックなハリウッド映画がいろいろ登場するのもマニアには
楽しい。私が気づいたところのはヒッチコックの『スミス夫妻』く
らいだったが、ウディ・アレンの映画への愛がここにも表れていて、
意図的に映画的な作品にしたのではないかという気もしてくる。
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<今日の作品:ウディ・アレンの重罪と軽罪>
<今日のお勧め>
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