2008年03月28日

フリー・ゾーン〜明日が見える場所〜

ホームページ「日々是映画」はこちら
http://www.cinema-today.net/




すっかり暖かくなってまいりまして、東京では今日明日明後日が
花見のピーク、沖縄ではなんと夏日です。
そろそろTシャツでも買おうかな、と思っていたら無地Tシャツ
が激安のショップでポイント10倍
です。

今シーズン用のTシャツをまとめ買いしようかな。
しかも、いまなら570円のTシャツ1枚買えば送料無料

レディース、キッズなどはもちろん、長袖、トレーナー、ポロシャ
ツなんかもたくさんあるので、お子さんをお持ちの方もまとめ買い
どうぞ。
プリント加工もしてくれるみたいです。
最安は1枚298円!

楽天でレンタルする

-------- 目次 --------

■ 今日の映画
 フリー・ゾーン〜明日が見える場所〜

□ ヒビコレリンク

□ DVD今日の買い!

------------------------ 



■ 今日の映画 − フリー・ゾーン〜明日が見える場所〜


--cinema2180-----------

 フリー・ゾーン〜明日が見える場所〜

 Free Zone
 2005年,イスラエル=フランス=ベルギー=スペイン,92分


-----------------------


<キャスト&クルー>

監督 アモス・ギタイ
脚本 アモス・ギタイ
   マリー=ジョゼ・サンセルム
撮影 ロラン・ブルネ
音楽 ハヴァ・アルベルスタイン
   ヤロスラフ・ヤクボヴィク

キャスト ナタリー・ポートマン
     ハンナ・ラズロ
     ヒアム・アッバス
     カルメン・マウラ

<評価>

☆☆☆☆(満点=5)


<プレヴュー>

 車で泣きじゃくるレベッカ、婚約者と別れたばかりの彼女は運転
席に座るハンナにどこでもいいから連れてってくれという。ハンナ
は夫の用事でヨルダンのフリー・ゾーンに行かなければならず、レ
ベッカを連れて行くことに。国境は何とか越えたふたりだったが…
 イスラエルの名匠アモス・ギタイがナタリー・ポートマンを主演
に迎えて撮った社会派ドラマ。ドキュメンタリーの名手らしくドキュ
メンタリータッチで真摯な作品である。


<レビュー>

 永らくイスラエルでドキュメンタリーを撮ってきたアモス・ギタ
イはこのところ劇映画にシフトしているが、この作品も劇映画で、
ハリウッドスターであるナタリー・ポートマンを主演に迎えている。
しかしもちろん彼は商業主義に転じたわけでは決して無い。彼は誰
が出よう都、ドキュメンタリーであろうと劇映画であろうと、イス
ラエルとその周辺諸国の現実を捉え続け、それをスクリーンという
キャンバスに刻み付ける。
 今回はイスラエルと隣国のヨルダンを巡る一種のロードムービー、
アメリカからイスラエルにやってきたアメリカ人のレベッカがスペ
イン人の婚約者と別れ、未来の姑と乗るはずだった車にその車を運
転するハンナと乗り込み、ヨルダンへと向かう。

 映画はいきなり「子羊、子羊…」と歌う歌で始まり、その曲が一
曲かかる間泣いているナタリー・ポートマンの横がををひたすらク
ロースアップで映し続ける。そのクロースアップは歌がやみ車が動
き出しても続き、10分以上にもなる。車が走り出すと、車の中から
の風景にレベッカの記憶がオーバーラップし、二重映しの映像のま
まレベッカが婚約者と別れるに至った会話を映し出す。
 ハンナはヨルダンのフリー・ゾーンに、“アメリカ人”から金を
受け取るために行くのだが、そのアメリカ人につながるレイラとの
間では「お金を返して」「ここにはない」という水掛け論が展開さ
れて3人は“アメリカ人”がいるという村に向かうことになる。し
かしそこでは暴動が起きており、レイラは“アメリカ人”の息子が
お金を持っていってしまったと告げるのだ。

 レベッカのクロースアップから始まった映像はその後も車の中か
ら取ったレベッカとハンナの横顔や窓から見える風景や国境の警備
員たちを映すばかりで、カメラは車の中にずっととどまる。それは
彼女達がヨルダンのフリー・ゾーンで目的の人物レイラと出会った
シーンでいったん止むが、それでもカメラは室内と夜の暗い屋外を
映すだけで閉塞感はなくならない。
 しかし、夜にある騒動を経験した翌朝、レベッカはレイラの夫で
あるサミールと彼の村を散歩する。それは非常な解放感のある映像
だ。そしてそれは同時にレベッカが解放されたことをも意味してい
る。婚約者との別れという自分の問題ばかりに目を向けていたレベッ
カはいやおうなしにイスラエルとそれを取り巻く国々の現実を目に
することで、ある瞬間に突然解き放たれる。
 しかし、レイラとハンナは果てしないいい争いを続ける。映画の
冒頭の歌が子羊を食い殺した猫が犬に殺され、その犬が棍棒で殴ら
れ… と永遠にループをえがくように、レイラとハンナの言い争い
も果てしなく、どこかカフカ的な不条理さまで感じさせる。
 ラストシーンで、イスラエルとの国境にやってきたところでハン
ナとレイラは再び言い争いを始め、レベッカは車を飛び出してイス
ラエルに入り、さらに走り続ける。しかしハンナとレイラは言い争
いを続け、エンドクレジットでは夜になっている…

 アモス・ギタイの作品は混沌としていて曖昧で時には退屈である。
この作品もその例に漏れず、雲をつかむような感覚に襲われる。し
かし、見終わってみるとそのもやもやとした中に私たちが把握して
いなければならない問題が厳然と横たわっているのだということは
理解できる。イスラエルとパレスティナ、そしてその周辺諸国、さ
らにヨーロッパ、アメリカ、それらの歴史と金と人々のアイデンティ
ティと生活が複雑に絡み合う問題は決して解きほぐすことは出来な
い。アモス・ギタイはイスラエル人だが、イスラエルを擁護するの
ではなく、その問題を複雑なまま見せることでわれわれの目をその
問題にひきつけておく。
 ナタリー・ポートマンが出演したのも、より多くの観客をこの映
画に動員し、この問題に目をひきつけさせるためだろう。日本では
その目論見は外れて劇場未公開となってしまったが、DVDは発売
された。アモス・ギタイは50本近い作品を監督しているが、日本で
DVD化されているのはわずか4本(そのうち1本はオムニバス)
である。他の作品が上映されるのはオフシアターで行われるレトロ
スペクティヴや中東地域の作品を特集した上映会だけだ。
 この貴重DVDをみてぜひこの中東地域の現実を感じて欲しいと
思う。




□ DVD今日の買い!

<今日の作品:フリー・ゾーン〜明日が見える場所〜>

価格:¥ 3,591(定価:¥ 3,990)
おすすめ度:



<今日のお勧め>

 アモス・ギタイ作品

価格:¥ 2,000(定価:¥ 2,625)
おすすめ度:


価格:¥ 3,751(定価:¥ 3,990)
おすすめ度:


価格:¥ 2,835(定価:¥ 5,040)
おすすめ度:


-----
posted by ヒビコレエイガ at 15:03| Comment(0) | TrackBack(0) | ヨーロッパ2000年以降 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする