2008年08月06日

シティヒート



今日は広島原爆の日、ご存知の通り9日が長崎原爆の日、15日が
終戦記念日と10日ほどは戦争の記憶が共有される日々が続きます。
今年も何本か戦争関係の映画を取り上げると思いますので、また
そのときに色々書きたいと思います。
とりあえずは、『夕凪の街 桜の国』をお勧めしておきます。

今日の話題は、個人的になんと言っても奥田ペドロ君のサヨナラ
ホームラン。日系ブラジル人の留学生です。野球留学といっても
強い選手を連れてくるのではなく、ブラジルといういわば野球後
進国から日本にやってくる。こういうのを見ると日本人ってのは
野球を世界に広めるのに多少は役立っているのだなぁ なんてこ
とも思います。
野球は今回でオリンピック競技からはずされてしまうということ
で、個人的にはオリンピックで野球をやる必要もないと思います
が(あるいはサッカーのように年齢制限をつけるべき)、世界に
広まればまたオリンピック競技になることもあるかもしれません。
がんばれ!ペドロ!

オリンピックよりすっかり甲子園に興味がいっていまして、高校
野球のゲーム
なんてのも探してしまいました。

ゲームでなら自分の母校を甲子園に!なんて夢も果たせるかもし
れません。わが母校は毎年勝てて一勝という弱小校なので、ゲー
ムで出場を目指そうか…






■ 今日の映画 − シティヒート


--cinema2269-----------

 シティヒート

 City Heat
 1984年,アメリカ,98分


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<キャスト&クルー>

監督 リチャード・ベンジャミン
原作 サム・O・ブラウン
脚本 サム・O・ブラウン
   ジョセフ・C・スティンソン
撮影 ニック・マクリーン
音楽 レニ・ニーハウス

キャスト クリント・イーストウッド
     バート・レイノルズ
     ジェーン・アレクサンダー
     アイリーン・キャラ
     マデリーン・カーン

<評価>

☆☆☆(満点=5)


<プレビュー>

 30年代のカンザスシティ、私立探偵のマーフィの相棒が大金を持っ
て帰ってくる。その相棒は街を牛耳るギャングの帳簿を勢力を争う
ギャングに売って金をもうけようとしていたのだが、殺されてしま
う。事件に巻き込まれたマーフィは警官時代の相棒で犬猿の中のス
ピアと事件の解決に乗り出す…
 クリント・イーストウッドとバート・レイノルズというスターが
競演して昔懐かしいギャング映画の雰囲気を再現した佳作。地味だ
が悪くない作品。

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2008年06月07日

マラノーチェ


マンゴーが食べたいですよ。
暑いとマンゴーが食べたくなるんです。
最近八百屋によく並んでいる1800円とかの宮崎マンゴーを買って
しまおうかと思ったりしてしまいます。
特大マンゴーが1980円なんてのを見ると、ついクリックしてしま
います。
巨大宮崎マンゴー【特売】スペシャルタイムセール
でもやっぱり、もったいないからメキシコ産を食べると思います。
400円くらいの。

でもやっぱりいまは宮崎産が食べたいねぇ
【送料無料】国産マンゴーお試し品宮崎県産

今日はガス・ヴァン・サントの幻のデビュー作『マラノーチェ』
です。




■ 今日の映画 − マラノーチェ


--cinema2227------------

 マラノーチェ

 Mala Noche
 1985年,アメリカ,78分


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<キャスト&クルー>

監督 ガス・ヴァン・サント
原作 ガス・ヴァン・サント
脚本 ガス・ヴァン・サント
   ウォルト・カーティス
撮影 ジョン・キャンベル
音楽 ピーター・ダマン
   カレン・キッチン
   クレイトン・リンゼイ

キャスト ティム・ストリーター
     ダグ・クーヤティ
     ナイラ・マッカーシー
     レイ・モンジュ
     サム・ダウニー

<評価>

☆☆☆(満点=5)


<プレビュー>

 オレゴン州ポートランドの食料品店で働くウォルトは、ある日見
かけたメキシコ人の青年ジョニーに一目惚れ、言葉は通じないが何
とか口説こうとするウォルトと仲間と気ままに過ごすジョニー、ウォ
ルトはジョニーたちと食事をすることに成功するが…
 『エレファント』のガス・ヴァン・サントの幻の長編デビュー作。
主に映画祭で上映されただけで、日本でも2007年に初めて地上映さ
れた。

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2008年03月06日

ウディ・アレンの重罪と軽罪

ホームページ「日々是映画」はこちら
http://www.cinema-today.net/




アメリカの大統領予備選はさらに混迷を極めていますが、ヒラ
リー、オバマどちらも資金はまだまだ潤沢なようです。
参考記事
やはり今回も金をたくさん集めた人が勝つことになるんでしょ
うか…
参考図書

日本でも直接選挙による首班選出なんて話がありますが、アメ
リカを見ていると、必ずしもそれがいいとは思えなくなります。
なんといっても石原慎太郎が10年近くも首都の首長を務めてい
る国ですから… 福田でもまだましか。

さて、閑話休題。段々暖かくなってきましたが、薄着になりつ
つなる今、話題なのがハイヒールを履いたときに愛への負担を
劇的に減らすインソール「インソリア」
というものだそうです。

ハイヒールを履かざるを得ない人、ハイヒールは履きたいけれ
ど足が痛いからいやだという人、お試しください。

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-------- 目次 --------

■ 今日の映画
 ウディ・アレンの重罪と軽罪

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■ 今日の映画 − ウディ・アレンの重罪と軽罪


--cinema2167-----------

 ウディ・アレンの重罪と軽罪

 Crimes and Misdemeanors
 1989年,アメリカ,103分


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<キャスト&クルー>

監督 ウディ・アレン
脚本 ウディ・アレン
撮影 スヴェン・ニクヴィスト

キャスト ウディ・アレン
     マーティン・ランドー
     ミア・ファロー
     アラン・アルダ
     キャロライン・アーロン
     アンジェリカ・ヒューストン

<評価>

☆☆☆☆(満点=5)


<プレヴュー>

 パーティーでスピーチをすることになった眼科医のローゼンター
ルは浮気相手のことが気になっていた。彼女は妻に宛てて告白の手
紙を書いていたのだ。一方売れない映画監督のジューダは売れっ子
プロデューサである妻の兄のパーティにいやいや出席、そこで彼の
密着ドキュメンタリーの監督をするよう説得されるが、彼はその仕
事を軽蔑していた。
 ウディ・アレンが日常に潜むさまざまな“罪”を描いたブラック・
コメディ。彼らしい皮肉が洗練された形で表現された作品。彼の傑
作のひとつ。


<レビュー>

 映画の序盤の展開が非常にうまい。金持ちそうな老若男女が集まっ
たパーティーのシーンから始まり、その主役であるローゼンタール
の回想シーンに。そこで彼の悩みが明らかにされ、しかしそれでも
うまくスピーチをさせて、彼のステータスと体面というものを重視
する性格をさらりと表現する。そして場面は変わってウディ・アレ
ンが登場。映画館に少女とふたりで座って、今回もロリコン精神む
き出しかと思いきやこれが姪。続いて妻との会話で彼が売れない映
画家督で、商業主義の妻の兄を嫌っていることを示すことで、彼の
少年っぽいが理屈っぽい性格を表現する。
 この一連のシークエンスはあまり言葉に頼らずに舞台設定を見事
に説明している。ウディ・アレンの映画というと小難しい言葉が並
んだり、詩による比喩が持ち出されたりと言葉に拘泥するイメージ
が強いが、しかしさすがは一流の映画作家であるだけに、まずは映
像ありきなのだということがよくわかる。
 そしてその姿勢は作品に一貫して見られる。もちろん詩が持ち出
されたり、小難しい言葉が使われたり、わかりにくいジョークがあっ
たりはするけれど、ベースラインでは映像が雄弁に語り、フレーミ
ングや表情で多くのことが表現される。
 物語のほうはといえば、ローゼンタールの物語とジューダの物語
が平衡して描かれる。基本的にはローゼンタールの物語が“重罪”
を、ジューダの物語が“軽罪”を描いているということになるわけ
だが、そのふたりが最後に出会うとき浮かぶのは最高にシニカルで
ブラックな片頬がぐにっと持ち上がるような笑いである。
 ユダヤ教をかなり前面に打ち出して、宗教的な罪と赦しを明示的
に描くことでテーマが重くなりがちだが、それをユーモアに昇華す
ることで重いテーマを軽く捉えることができるようになっている。
とくにローゼンタールが生家を訪れて昔の食事の風景を思い起こす
ところなどは、宗教的な罪と赦しというテーマだからといって必ず
しも深刻にならなくてもいいのだということを見事に表現していた。

 私が今まで見たウディ・アレンの作品の中でも屈指の面白さだと
思うが、それはおそらくこの作品が物語性を強く押し出し、私が何
よりも物語が好きだからだろう。
 この作品でも他の作品でも彼の人間に対する姿勢、人間の描き方
は一貫していて、それはどこか落ち着かないというか散漫なところ
があるけれど、この作品は物語によってそれをうまくまとめていて、
それが面白いのだろう。登場するのは相変わらずどうしようもない
大人たちばかりだけれど、人間なんて所詮そんなものなのだ。その
ことは私も同意するけれど、やはりどうしようもない人たちが登場
してどうしようもないことばかりをする散漫な話というのは退屈だ。
それを物語でまとめれば、そのどうしようもない人たちが生きてく
る。
 この物語が結局何か教訓的なことを言っていたりするかといえば
そんなことは無いのだけれど、なんだか妙に納得できる話ではあり、
人間や人生や社会なんてこんなものだと思える。ジューダが撮りた
めたという設定の哲学者ルイス・レビーなる人物の語りも非常に効
果的だ。彼の言葉は印象に残り、説得力もあるが、最後には彼もブ
ラック・ジョークのネタにされてしまう。
 クラシックなハリウッド映画がいろいろ登場するのもマニアには
楽しい。私が気づいたところのはヒッチコックの『スミス夫妻』く
らいだったが、ウディ・アレンの映画への愛がここにも表れていて、
意図的に映画的な作品にしたのではないかという気もしてくる。




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<今日のお勧め>

 雑誌「Cut」と20世紀FOXがコラボしたウディ・アレンDVD

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posted by ヒビコレエイガ at 15:04| Comment(0) | TrackBack(0) | アメリカ1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月28日

黒いジャガー/シャフト旋風

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いまはもう完全にネット社会、いろいろな犯罪がありますが、
先日はイーバンク銀行のフィッシングサイトが見つかったよう
です。
私もイーバンク銀行を使っているので、気をつけたいと思います。

さて、月末です。月末といえば楽天の期間限定ポイントの使い
道に頭を悩ませますが、ひとつ思いついたのが楽天レンタルで
す。この支払いにポイントを充当すれば、半端なポイントも有
効に使えます。
オンラインレンタルを検討中で、期間限定ポイントが中途半端
に貯まるという方はぜひご検討ください。

ちなみに、リサーチモニターに登録すると、半端な期間限定ポ
イントがたまっていきます…




-------- 目次 --------

■ 今日の映画
 黒いジャガー/シャフト旋風

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■ 今日の映画 − 黒いジャガー/シャフト旋風


--cinema2162-----------

 黒いジャガー/シャフト旋風

 Shaft's Big Score!
 1972年,アメリカ,104分


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<キャスト&クルー>

監督 ゴードン・パークス
脚本 アーネスト・タイディマン
撮影 アース・ファーラー
音楽 ゴードン・パークス

キャスト リチャード・ラウンドトゥリー
     モーゼス・ガン
     ドリュー・バンディーニ・ブラウン
     ジョセフ・マスコロ

<評価>

☆☆☆(満点=5)


<プレヴュー>

 金庫の金を取り出し棺に隠した保険屋のカルはシャフトに電話を
し来てくれるように告げる。シャフトが事務所に付く直前、事務所
が爆発、カルは死んでしまう。カルの共同経営者ケリーは金庫に金
が無いことを知り…
 『黒いジャガー』シリーズの第2作。前作の勢いからは少しパワー
ダウンしたが、スタイリッシュなアクション映画としてなかなかの
でき。


<レビュー>

 伝説的なブラック・ムービーである『黒いジャガー』、しかしそ
の実、その作品の眼目は黒人である私立探偵のシャフトと白人の刑
事との相棒関係にあった。その関係は黒人が白人(の一部)に認め
られ、対等な存在と見られるようになったということを示し、黒人
を主人公とした映画が白人にも受け入れられる方途を提示したとい
えるだろう。そしてこの映画がヒットしたことで、ブラックムービー
のマーケットをハリウッドに認知させ、この作品はシリーズ化され
るに至った。
 しかし、この続編では相棒の刑事は登場せず、シャフトが関わる
分署の担当刑事は黒人となった。しかもその部下には人種差別的な
白人もいて、前作の警察/白人との協力関係はなりを潜めている。
しかし、警察内で高い地位にある黒人を登場させることでまた違う
形で黒人の社会でのあり方を示しているといえる。また、前作にも
登場した黒人のギャングバンピーのライバルとしてイタリア人マフィ
アのマスコラを登場させ、より複雑な人種関係を描いてもいる。

 そのような舞台装置をそろえた上で、展開されるのはオーソドッ
クスなクライムアクションだ。ギャング同士の対立、その中で何と
かもうけようとする小悪党のケリー、シャフトはその争いに(進ん
で)巻き込まれ、それを解決していく。
 何よりもシャフトのかっこよさがこの映画の物語を牽引して行っ
ているわけだが、この作品ではケリーという小悪党の卑劣さが非常
にいい。このケリーは小悪党らしく利己的でかっとしやすく卑劣で
悪知恵が働く。見ていて本当にむかつくようなこのキャラクターを
シャフトがいかに料理するか、その展開だけでなんともわくわくす
る。
 シャフトが相変わらずそんなに強くないというのもいい。シャフ
トは腕っ節もかなり強いが、無敵ではなく何人かによってたかって
やられればやっつけられることもあり、しかしそれでもめげずに戦
うその人間臭さが主人公としての魅力なのだろう。話としてはたい
したことがなくとも、この人物描写のうまさでこのシリーズはもっ
ているのだと思う。
 もちろん音楽と映像の格好よさもこの作品が評価できる要素であ
る。音楽はアイザック・ヘイズからゴードン・パークスに代わった
ものの、前作を引き継いでこの時代の空気を見事に出し、映像も色
調といいカッティングといい70年代らしいスタイリッシュさを持っ
ている。

 ところでこのジョン・シャフトを演じたリチャード・ラウンドトゥ
リーはこの『黒いジャガー』のヒットにもかかわらず映画スターと
なることはできず、この『黒いジャガー』のTVシリーズに主演し
たあとはB級映画やTVで主に活躍してきた。やはり黒人がスター
となるには時代がまだ熟していなかったのだろう。今ならばハリウッ
ドのトップスターの仲間入りができただろうと思うのだが。
 それでも黒人の俳優の地位を高めた功績は大きい(彼自身差別に
よって大学をやめざるを得なかった経験を持つ)。そのうちアカデ
ミーから名誉賞でも送られるのではなかろうかと思う。



□ ヒビコレリンク

 『黒いジャガー』



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<今日のお勧め>

 やはりシリーズ

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posted by ヒビコレエイガ at 15:05| Comment(0) | TrackBack(0) | アメリカ1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月22日

黒いジャガー

ホームページ「日々是映画」はこちら
http://www.cinema-today.net/



なんだか昨日から鼻が出ます。鼻水が出ること自体は珍しく
ないのですが、これは花粉症だろうか?
花粉症対策もいろいろと新製品が出ています。
気になるのは花粉を鼻でブロックするという塗り薬
その名も「花粉鼻でブロック」。これはいいのかも。
あとは、TVでCMもやっていますが、痛くない鼻うがい
これもいいかもしれません。
そもそも私は花粉症なのか… それが問題だ。

プレゼント応募締め切りは明日です!!
 詳しくはテキスト版で。



-------- 目次 --------

■ 今日の映画
 黒いジャガー

□ ヒビコレリンク

□ DVD今日の買い!

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■ 今日の映画 − 黒いジャガー


--cinema2159-----------

 黒いジャガー

 Shaft
 1971年,アメリカ,101分


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<キャスト&クルー>

監督 ゴードン・パークス
原作 アーネスト・タイディマン
脚本 アーネスト・タイディマン
   ジョン・D・F・ブラック
撮影 アース・ファーラー
音楽 アイザック・ヘイズ

キャスト リチャード・ラウンドトゥリー
     モーゼス・ガン
     チャールズ・シオッフィ
     クリストファー・セント・ジョン

<評価>

☆☆☆1/2(満点=5)


<プレヴュー>

 黒人の私立探偵ジョン・シャフトは自分を探す2人組がいると聞
く。その2人組に出会うと格闘の末、ひとりが窓から落ちて死んで
しまう。なじみの刑事に協力を求められた彼はそれを突っぱねるが、
話に出たギャングの親玉バンビーと連絡を取る…
 白人と対等に渡り合う黒人探偵シャフトが黒人の観客に受け大ヒッ
トしたブラック・ムービーで続編も作られた。なんといってもアイ
ザック・ヘイズによる音楽が格好いい。


<レビュー>

 スパイク・リーなり何なりのブラック・ムービーを見ていると必
ず名前が出てくるのがこの『黒いジャガー』である。この映画は黒
人にとってはひとつの金字塔であり、ここからブラック・ムービー
の歴史が始まったといっても過言ではないのだ。それは、ハリウッ
ドというのが長らく白人によって支配され、黒人は脇役(しかも多
くの場合敵役か召使)に押しやられてきたからであり、黒人が主人
公の映画など皆無に等しかったからだ。
 しかし、歴史は変わった。それはハリウッドが観客としての黒人
をマーケットと認めたということが最大の理由ではあるが、それで
も黒人がハリウッドを動かせるようになったということだ。もう1
本の伝説的なブラックムービー『スウィート・スウィートバック』
も71年の作品だから、1971年はまさにブラック・ムービー元年だっ
たのだ。今からは想像も出来ないが、71年なんていうのはまだまだ
そういう時代だったということだ。

 いまこの作品を見ると、これは非常にオーソドックスな探偵もの
に写る。主人公のシャフトは確かに格好いい。強固な意志を持ち、
脅しに決して屈せず、正直である。その彼が黒人のギャングのボス
に頼まれて誘拐された彼の娘を探す。彼はそれを警察に告げること
はせず、しかし警察ともうまくやっている。決してスーパーマンで
はなく、失敗したりやられたりもするのだが、意志の強さとスマー
トさで解決に向けてまっすぐに進んでいくのだ。なんでも暴力に訴
えるのではなく、頭を使ってスマートに解決するというところが、
非常によかったと思う。派手なアクションで敵をなぎ倒していった
ほうがエンターテインメントとしては楽しいのかもしれないが、黒
人という弱い立場の彼が探偵として成功していくには何よりもまず
スマートだが必要だった。そのことが観客である黒人たちの共感を
得たのではないかと思うのだ。
 そして、警察の側で彼の相棒になる白人の刑事の存在も大きい。
彼がいるおかげでシャフトは探偵としてやっていけるわけだし、映
画としてもこのような理解のある白人を登場させることで白人観客
の反感を抑えることが出来るし、白人と黒人の理想の関係を描くこ
とが出来るのだ。この黒人と白人の相棒関係というのは脈々と受け
継がれて、いろいろと面白い作品を生み出しているのではないかと
思う。たとえば『ビバリーヒルズ・コップ』なんかもその系譜にあ
る作品のひとつだろう。
 この『シャフト』はブラックムービーの歴史に名を残す作品だが、
同時にハリウッドの刑事ものの歴史にも大きな影響を与えた作品な
のではないだろうか。ブラックムービーといいながら、思想的な面
で特にメッセージを打ち出しているわけではないし、今から見れば
黒人文化/社会に対する影響より映画界に対する影響のほうが強かっ
たのではないかという気がする。もちろんこの作品によってブラッ
ク・ムービーが数多く作られるようになり、間接的には黒人文化に
影響を与えているわけだけれど、直接的にはこれは目新しい娯楽映
画という意味のほうが大きかったのだと思う。

 だからこそ今見ても十分に面白い。まったく説教臭くなく、時代
背景を知らなくても見ることが出来るし、なんといってもこの時代
のファンクな音楽が格好いい。レトロな格好よさを持つ探偵もの、
単純にそう考えてみてもいいだろうし、そこからブラックムービー
への興味が起きたりもするだろう。






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